バッツ。
お前のことをこう呼ぶのは、ずいぶん久しぶりだ。
いつもはバッツたんだったが、今日は、こう呼ぶことにする。
前々回の支援でも書いたけど、俺はバッツが好きだ。
もう、どこが好きかなんて分からない。
当たり前のように俺は“バッツ”が好きだった。
目立たない主人公ではあるが、決してバッツは個性がないわけではない。
何も考えてないわけでもないし、DQの主人公のように、プレイヤーによって
性格が変わるわけでもない。
明るく奔放、ぶっきらぼうでも優しい。
それが彼の性格だ。
俺ははじめこの個性を理解できなかった。
いや、しようとはしなかった。
FF5とは、そうゆうゲームだと思っていたからだ。
キャラが薄くても、システムが面白い。主人公は感情移入しやすく、そして
ほかのサブキャラは魅力的。それだけのゲームだと思ってた。
だが、それは間違いだった。
俺は気づいたんだ。バッツは訴えたいことがあるっていうことを。
明るさの裏にある、故郷を思う切なさ、亡き両親を愛する孤独さ、なるべく人と深くかかわらない
ようにしている寂しさ…ほかにも数え切れないほどにある、バッツの想いに。
それから、俺はバッツというキャラがすごく好きになっていった。
そして俺は誰が見てもバッツ萌えになっていた。
その時…俺はいつのまにかバッツのあの想いを忘れていた。
ずっとバッツスレで萌えを発散させてきたが、それはただのキャラ萌え感情だったように思う。
バッツの想い、考えを忘れて、「バッツたん」と呼び、バッツに萌えるだけだった俺。
そのままでいいと思っていた。燃えキャラは別にいて、バッツをただの“萌え”道具として
思う。…それだけで満足だった。
そんな時、最燃えトーナメントが始まった。
俺は最燃えキャラを応援すると同時に、萌えキャラであるバッツを応援し、スレの同志たちと
熱く燃えていった。
しかし、二回戦でクリフトに負けたとき、それまであった萌えが、急激に冷めた。
そして、自分とバッツを新たに見つめなおす事ができた。
自分とバッツ、見つめなおして、ようやくあのバッツの考え、想いを思い出した。
そう、バッツは萌えキャラ、というだけではない。
もちろん、萌えもある。けれどバッツは、それ以上の、もっと深いものを持った男だ。
やっとそれに気付き、俺はバッツがそれまで以上に凄く、凄く好きになった。
バッツは知れば知るほど、奥の深いキャラだ。
FF5をやればやっただけ、いろんなバッツというキャラを知ることができる。
FF5をやったことのある人はもう一度、まだやってない人はバッツの心情を感じながら、
プレーをして欲しいと思う。
きっとバッツの想い、奥の深さを感じることができると思うから。