☆☆FFDQ板最萌トーナメント二回戦Round15☆☆

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>>846の続きです。改行多いっていわれてしまった……。
シンシアSSこれでおわります。

そんな話をした翌日。僕は同じ事をシンシアに聞いてみた。
「村の皆は、僕を勇者にしようと思って鍛えてくれるだろ? どうしてだと
思う? こんな小さな村じゃなくて、外の世界の大きな町なんかには、もっと
強い人がいるんじゃないのかなあ?」
シンシアは少し考えこんでから、こう言った。
「いつかわかる日が来ると思うわ」
「そりゃまあ、村の皆だって、いつまでも理由を教えてくれないって事は
ないと思うけどさ」
「まあ、その日が来るのが遅ければいいなって、私は思ってしまうけどね」
「シンシアは何か知っているの?」
「………いいえ」
嘘だなと思った。思ったけれど、シンシアが言いたくないのなら、聞かないで
おこうと思った。だから、僕は聞かなかった。
「でもその日が来れば、あなたはこの村を出て、戦いの旅に出なくてはいけない
んだと思うの。その旅に私はついていけないと思うから、すぐにその日が来たら
やっぱりちょっと寂しいものね」
「え〜、じゃあ、僕ひとりで行くの?」
「勇者の旅は、ひとりで始まるものよ。どんな事があっても、ひとりで歩き
始めなくてはいけないのよ。どんなに遠くにいても、私は応援してる。それに
村の皆だって、応援し続けてる。だから、頑張ってね」
シンシアは、寂しそうにこう言ったけど、でも、笑顔は綺麗だった。忘れられない
笑顔だった……。

僕は、シンシアのこの時の言葉を時々思い出す。今はひとりではないけれど、
それでも。いつひとりに戻っても、頑張って歩いて行こうと思うんだ。
シンシアや村の皆が、きっと応援していてくれるから、歩いていけると思うんだ。