☆☆FFDQ板最萌トーナメント二回戦Round15☆☆

このエントリーをはてなブックマークに追加
シンシア支援SSです。ちょっと勇者が子供っぽくなってしまってますが、お許しあれ。
2すれお借りします。

「シンシアにだまされたのかい? おやおやまあまあ、あの子もいたずら好き
だからねえ。覚えたばかりの魔法を使ってみたかったんだろうさ。で、何に
化けてたんだい?」
「……カエル」
母さんは、大笑いした。
「お前が小さい頃、カエルが大嫌いだった事を忘れちゃったのかね〜。それとも
わざとかねえ。やっぱり今でもカエルは怖いのかい?」
「そ、そんな事ないよっっ。もう僕だって大きくなったんだからっ」
ほんとは、ちょっとだけ今でも嫌いだけれど。
「でもさあ、カエルのシンシアに『勇者様』って呼ばれたんだよね。
いつもみたいに名前で呼ばれたらすぐに気付いたのにな〜。ばれないように
そう呼んだのかな」
母さんは、何故か、ちょっと真面目な顔になった。
「お前は、勇者と呼ばれるのは嫌かい?」
「ん〜、村の皆が僕を勇者になれるように鍛えてくれてるから、頑張ろうとは
思うけど、でも、本当に勇者になんてなれるのかな、って思うよ」
「なれるのかな、じゃダメなんだよ。お前は勇者にならなけりゃ」
「……どうして?」
小さい頃から『お前は勇者になるんだよ。その為に魔法も剣術も磨くんだよ』と
いうのが父さん母さんの口癖だったのだけど。他の人にもよく言われたけど。
僕には正直、ピンと来ていなかった。村はよそ者を入れないようにいつも
見張りを立てていて、そういう意味ではピリピリしていたけど、でも、のどかで
平和な村だったからだ。
「どうしても、だよ。さあ、父さんを呼んでおいで。ご飯にしようね」