エッジ×リディアを応援するスレ　2

激しい落雷の音で、あたしは目を覚ました。
カーテン越しに閃光が走る。
恐る恐る、窓を覗こうとした途端、またガラスを震わせて雷が落ちる。
「きゃあっ」
慌てて頭まで布団を被るが、胸のどきどきがおさまらない。
「ローザ・・・ローザぁっ」
あたしは、布団を被ったまま、ローザを呼んだ。
けれど、すぐ隣のベッドに寝ているはずのローザは、起きないのか返事がない。

「ローザぁ・・・起きてよ、ローザ・・・！」
言葉の最後は、とうとう涙声になる。
それでも、ローザは起きてくれない。
「ふぇっ・・・ぇぇっんっ・・・・ローザぁーっ」
あたしは、布団に包まってずるずるとベッドから降りた。
ローザが寝ているはずのベッドに、そろそろと手を伸ばす。
「ローザっ・・・・ローザ・・・・・？？？」
けど、そこにはあるはずの手応えが何もなかった。

「ローザ・・・どこにいったのぉっ？」
きょろきょろとあたりを見回すけど、宿屋の小さい部屋のどこにも、ローザの姿はなかった。
「やぁっ・・・やだよぉーっ・・・ローザぁっ・・・きゃあっ！」
また落雷。
今度は、とても近い。
雨がバチバチと窓を鳴らし、風が宿全体を揺さぶっているみたい。
この宿には二人部屋しかなくて、セシルたちは他の部屋に泊まっている。
・・・この部屋には、今、あたし一人しかいない。

急に、狭かった部屋が広く感じて、あたしはベッドにしがみついた。
ぎゅっと握った布団の端を胸の前で掻き合せ、ぐっと涙をこらえる。
祈るような気持ちで雷が止むのを待ったけど、どんどん激しさを増すばかり。
ローザも、帰ってこない。
その時、一層激しい光が部屋を白く照らした。
続いて、バリバリと何かを引き裂くような破裂音。
「いやあああああーっ！！」
たまらず、あたしは部屋を飛び出した。