アグリアス様に萌えるスレ Part2

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ある昼下がりの午後,ラムザたちは街の近くで野営をしていた。
北天騎士団の支配地域にはいり、めだつ多人数で行動する事を避け小人数に別れて
物資の調達をする事になったのだ。朝から少しずつ街に向かい、今残っているのは
居留守役とモンスター。そしてラムザとアグリアスだけだった。
アグリアスは太陽が中天を少し回った所に来ているのをまぶしげに確認すると
ラムザのテントの前まで来て中に声をかけた。
「ラムザ、そろそろ我々も出立しないと」
「あっはいちょっと待ってください今出ますから」
慌てて出てきたラムザを見てアグリアスは目を丸くした。
「なんだ?その格好は」
といってもラムザが珍妙な格好をしていたわけではない、むしろ街の商人風の服
なのだからいつもよりまともな格好であったとさえいえる。
「?。アグリアスさんこそなんでまだ鎧すがたなんですか?」
「なんのことだ?」いぶかしげに問い返すとラムザは困惑した表情になった。
「アリシアさんから聞いていませんか?」
「アリシアなら朝から私のテントの周りをうろちょろしていたが…、いや待てラムザ
延々と問答を繰り返していても埒があかん。要は私が何を聞いていないと?」
「ああ…いやなんとなくわかりました」ラムザはいかにも『しかたがないなあ』といった
 表情を浮かべた。
「変装をね、することになってるんですよ」
「変装?」
「ええ、目立たぬように武具を調達する班以外はみんな農夫やら巡礼者なんかの格好を
 してるんですよ」
「まさか…私にも農夫の格好をしろとか言うのではないだろうな」
アグリアスの表情がみるみる硬くなる。
「あー…、それだからアリシアさんが言いしぶったんですよ」
(なんでこのひとは自分が農夫に変装なんて発想ができるんだろう?)
そうラムザは考えてアリシアが自分に面倒を押し付けていったことに気づいたが
いまさら後の祭だ、アリシアは早いうちに街に向かっている
それに考え様によってはおいしいところを譲ってもらったととれなくもない。
「む、馬鹿にしないでもらいたいな、私が事の分別をわきまえていないとでも?
 己に架せられた責任を果たすためなら農夫の格好をするくらい甘んじて受け入れるぞ」
ラムザは頭が痛くなってきた
「いえ,違います、農夫じゃありませんよ、」
「じゃあ巡礼者か?それならたやすいが」
「いいえ違います、用意された服にも限りがあるんですから、いいですか?」
 ラムザはにっこり笑って―「残っているのは女性用の服が一着だけです」―いった
アグリアスの頬にさっと朱が差した
「あ、ああ、そうか、あたりまえだな、いや、しかし、その、恥ずかしいな
 いやつまり、自分がそのことに、その,スカートをはく事にではなくて、
 いや、それをはくことにだな、気付かなかったことが、恥ずかしいのだが」
アグリアスはしどろもどろに言い訳を始めた、
「ももちろん慣れてない訳ではない、領地に帰ればそのような格好で過ごすのが
 うむ、あたりまえなのだからな、しかし騎士団にいたころはもちろん何時もこの格好
だったし,その前は修道院にいた時期も長い、正直慣れているとは言い難い」
アグリアスは多大な努力を使って何とか動揺を鎮めようとしているがとても
成功しているとは言えない、しかもラムザが横槍を入れる
「よく似合うとおもいますよ」
「い、いや、しかし、それならだな、わたしが留守を預かるから、貴公ともうひとりが
 街にいってきたらどうだろうか」
「…残っているのはみんな男ですよ。それとも暗にぼくに女装が似合うと
 おっしゃりたいんですか」ラムザはわざと皮肉を利かせて言ってみる。
「それに、そう、それにだ、もう私は鎧を着込んでしまっているのだ、
 これを一人で脱いで新しい服に着替えるのは大変だ、日が落ちてしまうかもしれん」
「僕が手伝います」
「え?はあ、えーとラムザどのが私の着替えを手伝うと…。!?ききっきっ貴公は
 なっ何をいっているのだ!てってっ手伝うとは何をだ」
アグリアスは真っ赤になりながら腰の剣に手を伸ばす。ラムザは急いで真面目な顔をして
アグリアスの柄をにぎる手に自分の手を添えた。
「いいですかアグリアスさん、落ち着いて、自分の胸に手を当てて考えてください」
そういってアグリアスの手を胸まで持っていく
「何故アリシアさんがアグリアスさんにこのことを伝えなかったか解りますか」
(まあこの人にあの服を来てくださいと言うのは度胸がいるだろうなあ、…その服を
 押し付けるあたり逆に度胸があるといえるけど)
急に真面目な顔を近づけられたアグリアスは呆けたように答えた
「いや…あの娘はしっかりしてない所があるから…」
「もちろんアグリアスさんの勘気を避けたかったというのもあるでしょう、
 でもあなたも先ほどいいました。『己に架せられた責務を果たす』
 この事に疑いを抱く騎士はいないと思います、ましてや聖騎士なら」
「いや、もちろん役目は果たす、果たすが…」
「僕達には物資が少なく時間もありません。そして僕達がとれる選択はほかには
 二つしかありません。つまりもうだれも行かないか、もしくは…
 …もしくは僕が一人で行くかです」
「それはだめだ!」
淡々としゃべるラムザの声に慌てたアグリアスの声が重なった
「なんども言っているだろう、貴公はもっと自分の安全に
 気を配るべきだ」
長い沈黙のあとアグリアスがため息をついた
「…わかった、行こう、別にドレスを着ようというわけでもなし、素朴な村娘の格好をするのに何の気後れもない。…突然貴公から言われたので少し慌ててしまったようだ」
「村娘…ええそうですね…ええまあ」
「?」いぶかしげな目を向けたアグリアスにラムザは一瞬目をそらしかけたが
逆にアグリアスの目を見据えて微笑んだため、アグリアスの方が目をそらしてしまった。
ようやく落ち着いてきた胸が再び高鳴るのを聞いたアグリアスは
さらに墓穴を掘るような話を振ってしまう
「そ,それとさっきの発言なのだが、そっそのてってつだうとは」
「ああ,いやだな安心してください」
「そ、そうか…当たり前だな、」
ほっとしたのもつかの間
「最後までいるわけないじゃありませんか」
「!?!」
「それじゃあ僕は服を取ってきますのでアグリアスさんは自分の天幕に
 もどっていてください」
そう言い残すとラムザはささっと奥のほうにあるテントの方に走っていった
アグリアスはその場にしばらく固まったあとつぶやいた。
「…ちっ違うそうゆうもんだいではない、だんじてない!」
アグリアスは我に返ると急いで自分のテントに戻り、なんとかラムザがくる前に
おわらせてしまおうと猛然と着替えにとりかかり始めた。
が,あせっている為か着なれているプレートの留め具の場所すら探し当てれない。
それならと先にブーツの方にとりかかったのだが、下手な解き方をしたため
気づくと片結びの形で堅く結ばれてしまっている、あとまわしにして
次のブーツにとりかかるがやはり同じ事をしてしまう、癇癪をおこしかけたところで
自分がまだグローブもとっていなかったことにきがついた。
そんな事をして,なにも進まぬうちに結構な時間がたっていった。
「あの,アグリアスさん?」
突然テントの外からかけられた声に思わず頭を抱えるアグリアス
「な、なんだラムザ」
「服をもってきました、ここに置いときますのでとりにきてください」
「え、そ、それだけか」
「そうですよ?…まさかさっきのこと本気にされたんですか?
 すっすいません、くだらないことを言ってしまって」
ラムザの申し訳なさそうな声を聞いてアグリアスはほっと胸をなでおろした。
そうするとさっきまでの己の狼狽振りがとたんに滑稽なものに思えてきて
アグリアスは思わず笑ってしまった
「いや、信じたわけではない、ふふ、だがまあ手伝っていただければ楽が出来るかと
 思っただけだ」
ラムザも笑い声で答える
「それは残念ですね、お手伝いできれば良かったんですが、
 『でも、まさか、まだ何の着替えもしていない』というわけではないでしょう?」
「うっ…………」
「うっ、ってアグリアスさん、まさか本当に?…失礼、入りますよ」
「ちょっ、ちょっとまて」
アグリアスが制止の声を上げる前にテントの中に体をすべりこませたラムザは
先ほどからグローブをはずしただけのアグリアスを見て呆れた表情を浮かべた
「い,いや違うのだラムザこれはな…」
「先程から半刻ほどたちますが何をしてたんですか、」
ラムザの口から出る言葉は詰問だがその口調も表情はあくまで優しい。
「い,いやその…」
「もうそろそろこちらを出ないと今日中に街には入れなくなってしまうんです」
「わ、わかっている!」
「僕と行きたくないのならこんな遠まわしにしなくても一言言ってください」
「ちっ違う!そんなことはない!ただ手間取ってしまっただけだ!だいたい貴公が
 手伝うなどと言ったりするからだな,その,私が…,その…」
沈黙を受けてラムザは軽いため息をついた。
「そうなんですか…、すいません、僕のせいです。まさか本気にされるとは思わなくて」
そういって頭を下げようとするラムザをアグリアスは慌てて押しとどめた。
「あ、いや、私が世間知らずなだけで貴公に責は…」
「いえ、わかりました、責任をもって手伝いますからさっさと着替えてしまいましょう」
「……え?」
「いえ、わかりました、責任をもって手伝いますからさっさと着替えてしまいましょう」
「……え?」


そう言うとラムザはアグリアスが呆然としている間に小机や椅子を動かし
てきぱきと用意を整えてしまった
「さっ、アグリアスさん。ここに座ってください」
「い、いや、すこしまってくれ」
満面の笑みで椅子を指し示すラムザを見てアグリアスは思わずあとずさり
テントを支える柱によっかかった。
「いや、しかし、その…」
その様子を見て取ったラムザは今度は愁いを帯びた表情で訥々としゃべりはじめた。
「なんだかいつものアグリアスさんらしくないですね…、やっぱり僕のせいなのかな…
…いつも信じてくださるからと思って調子に乗っていたんですね
…アグリアスさんに不快な思いをさせるなんて…」
「そっそういうわけではない!ただ…困っているだけだ、その…そう、仮にも己が剣を
あずけている相手に小間使いのような事をさせる行為は騎士として
不徳の極みだ!そう思うだろう?ラムザ」
「任務の放棄というのも騎士としてどうなんでしょう…」
「ぐっ」
「それにいまさら僕らの間に上下なんてありませんよ」
「いや、その気持ちは嬉しいが…」
「他に何か問題が?」
「いや、無い…手伝って…いただこう」
―――――そして少しの時が過ぎた――――

ラムザはアグリアスの後ろにたつと脇の方に何度目かの手を伸ばした。
「よっ、…このプレート留め具がわかりにくいですね」
「あっああ、もう少し…その、上のほう、んっ」
「これですか?」
ラムザの指がプレートと服の間に滑り込み留め具を探し当てる。
「そそそっそうだ」
アグリアスは真っ赤になりながら手が震えるのを我慢する。
「あの…もう少し腕を上げてもらえますか」
「すっすまん」
「よっとこれで持ち上げて…」
「ララ、ラムザ。みっ右手が、あああ当たっているのだが」
「すっすいません、えとこれで」
「あぅっ」
「ど、どうしました、はさみましたか?」
「いっいや、その、おどろいただけだ、べっ別に何でもない、なんでもないぞ」
「そうですか…、よっと」
ラムザはプレートを外すと脇の机に置いた。
アグリアスが疲れた顔で机の上を見る、と肩当てから篭手、膝当てまで甲冑のたぐいは
大体、外し終わって整然と並べられている。
(や、やっと終わった…)
恥ずかしいやらくすぐったいやらあれやらで、凄まじく体力と気力を消耗した
アグリアスだったが、今、ようやく最大の難関を越えたと感じていた。
つと、ラムザがまたアグリアスの後ろにたった
「じゃあ次ぎは、ばんざいしてもらえますか」
「?、こうか?」
「はい、じゃあ服を持ち上げますんでじっとしててください」
そう言ってラムザはアグリアスの腰に手を伸ばした。
「……ちょちょちょちょっとまて!」
「なんです?」
「い、いくらなんでもそれはいい!そそれは自分で出来る!」
「そうですか?でもどうせなら最後まで…」
「いいいや、いい、その御苦労だった、いやちがう、お手数をおかけした
そしてその必要性が有るのも認める、そうだ。しかし、しかしだ、
仮にも男女がだ、未婚のだぞ、聖騎士でもある」
支離滅裂な言動をするアグリアスをしりめにラムザは椅子を彼女の前まで動かすと
静かに声をかけた。
「あの、足、あげてもらえますか?」
「なっなななな!何を言っているのだ貴公は!きっ気でもふれたか!
いったいなにをどこまでどうするつもりだ!」
アグリアスは真っ赤になりながら立ち上がると手を腰にのばす。
三回ほど手が空を切ったところで卓上に剣があることに気がつき
慌てて手を伸ばしたところでラムザがやんわりと声をかけた。
「あの、腰の紐もほどいたので後お手伝いできそうな場所はブーツだけなんですが…」
「え、…あ…そ…」
アグリアスはガックリ肩を落とした。ついでに落しそうになった剣をなんとか
机の上に置くと頭を抱えてうめきはじめた。
「あの、アグリアスさん?だいじょうぶですか?」
ラムザがさすがに少し心配になって声をかけるとアグリアスは
まだ真っ赤に染まった頬のまま顔を上げた。目が心なしか潤んでいる。
「ラムザ…つかぬことを聞くが、貴公は私をからかってもてあそんでいないか?」
「まさか」
ラムザは臆面も無く即答する。
「何故僕にそんな事をする必要性が?僕は今回の行動に必要だと思った行為しか
おこなってい無いと思いますが」
「そう…そうか、すまない。らちも無い事を言ってしまった」
「いえ,いいんですよ。『時間さえ』あればこんなことにもならずにすんだんですから」
「あう…、…アリシアはなんでわたしにきちんと…」
「それでは足を上げてもらえますか」
「ああ…」足を椅子の上にとんと載せる
「えと、そのまま僕の膝の上に乗っけてください」
「え、な、なぜ?」
「僕が紐をほどきやすいからです」
「…わかった」
「ええ、ありがとうございます」
そう言うとラムザはたのしげに靴紐にとりかかった。
まあたしかに自分の前にひざまずかれるのも困ったものがあるしな、などと思い納得
したのだが、すぐに後悔した。
「…ラムザ、わざわざぬがしてくれなくていいから…」
171:02/02/13 22:30 ID:iKPv6rup
>>6-16
前スレからのコピペ?
どうも。
ふう、あとは続きを待つのみ・・・・・・・・・・・・


まさか間違えてないよね?
アグリアス「オヴェリア様、話というのは...?」
オヴェリア「ねえアグリアス。」
アグリアス「はい。」
オヴェリア「セックスって...やった事ある?」
アグリアス「.......は?」
        ↑
  この瞬間のアグリアスの画像キボンニュ
20異端者ラムザ ◆3ELRAMZA :02/02/14 00:54 ID:???
前スレの1000はもらったよ。
頑張ってたみんな、ごめんね。
>>20 自作自演だな・・・。まあ、1000達成はうれしいが、な。
22rage ◆3663V4oY :02/02/14 01:01 ID:???
伝説上げ
次もたのんだぞ、前884
本当に1000だ!!
25アルガス:02/02/14 01:07 ID:???
ひゃほーい ラムザのような甘ちゃんにはアグリアスはやらん!
26rage ◆3663V4oY :02/02/14 01:08 ID:???
>>25
出たなカツラ騎士見習。
27ディリータ:02/02/14 01:10 ID:???
>>25
アルガスッ!
よくもティータをッ!
殺してやるぞ、殺してやるーッ!!
29前884:02/02/14 08:37 ID:???
>>952
残念だけど今回のネタでは却下。
これは前873の、恥ずかしがるアグたんに女らしい格好をさせるのが萌え
と言うネタと俺の中の
アグたんの上司になってセクハラかますのが萌え、と言うのが肝だから。

>>1
ご苦労様です

>>6-16
お手数かけました、作り始めた時はまさかスレ渡るとは思ってなかったんで

>>23
頼まれました
が今回も終わらなかった…話、収束するのかしら。

そんジャーつづきはじめます。

「それじゃあ、後はちゃんと着替えてくださいね」
「ああ、わかっている、言わずもがなのことをいうな」
ラムザはうなずくと入り口を抜ける、と、立ち止まってふりかえると
アグリアスに向かいかしこまって、微笑んだ。
『御用がございましたら御遠慮無くすぐさまお呼びください』
「ないっ、用はないっ、大丈夫だっ!」
ラムザはくすくす笑いながら身を翻してテントをでていった。
「早く着替えないと…次は何を言いだすか…」ラムザが出ていったのを確かめると
アグリアスは呟きながら急いで着替えの入っている袋に手を伸ばした。
――――――――――
テントの外ではラムザが近くにある木の根に腰掛けていた。
空を仰ぎながら上機嫌にくつろいでいる、ようにみえる。
しかし頭の中ではこれから聞こえてくるであろうアグリアスの怒声にたいし、
どう対処したものか考えあぐねていた。
(うーん、「任務です」っていえば、それですむような気もするけど。
きちんと納得してくれるかな、してくれないだろうな、他の服を要求されたりして…
!、まさか僕と服を取り替えるなんて言い出したりしないだろうな…)
「あの、ラムザ…」
(アグリアスさんが男装で僕が女装…似合わないでもなさそうなところが
我ながら恐ろしいな)
「ラムザ、聞こえないのか」
「な、なんです?」
見るとアグリアスがテントの入り口から顔と手だけを出してこちらを呼んでいる。
怒声を待ち構えていたラムザはおもわず拍子抜けしてしまった。
「どうしました?何か問題が?」白々しいと内心思いながらも問いかける。
「いやっもう着替えは終わったぞ!それは関係ない!」
どうもまだ先ほどの記憶が生々しいらしいアグリアスは慌てて答える。
「じゃあもう出発できるのでしょうか」
ラムザはアグリアスがもう着替え終えていた事に、多少意表を突かれながらも
冷静に話の先を促した。
「え、…いや、そのことで、ちょっとこっちまで来てもらいたいのだが…」
「わかりました」
ラムザが歩いて近づくとアグリアスは出していた手を引っ込めて
顔だけをだしたまま、テントの入り口を硬くぎゅっと握り閉めた。
その様子を見、本当に着替えているのを見て取ったラムザは
後はどうやってテントから連れ出したものかと考えた
「どうしました?どんな服か見せていただけないんですか?」
「その、この服の事なんだが…」
アグリアスは身をかがめているのか、ラムザより頭一つ分は下からおずおずと話し始める。
「あの、だな、この服…何と言うか、その、足が出ているんだが」
「足が出ていないと歩く事も出来ませんが」
「いや、そうではなくて、つまり、出過ぎているのだが」
「えと、それはどうゆうことでしょう?」
そう言って入り口の布に手をかけると中を覗き込もうとした。
アグリアスは顔を真っ赤にさせると器用に入り口を押さえながらあとずさった
「まままままて、こっこれは人に見せていいものなのか?」
「それは…服なんですから人前に出てもかまわないようなものだと思うのですが」
「しっしかしだな、腕なども肩からむきだしで、何も隠すようなものが無いのだが。」
「え、そこら辺に輪っかが三つ重なった、樽に剣がつき刺さったようなレリーフのある
腕輪が有りませんか?」
アグリアスは首を引っ込めるとやはり器用に入り口をしっかりつかみながら
ガサゴソと何かを探し始めた。
「ああ,あるが」
「それはとても大事な物なので必ずしといてください」
「い、いやアクセサリーひとつあっても…大事とは?」
「それがないとモグリのしょう…その、もぐりこむ時の身分証明のような物です」
「そうか…しかしほんとに服はこれだけなのか?」
「見ない事にはどんな格好をしているのかはわかりませんが」
そう言ってまた中を覗き込む。
「まっまてっ、まだ見てはいかんっ…大体これはどちらかと言うと
裸に近いのではないのか…」
ラムザはそんな大袈裟なと思わないでもないが、彼女にとってはそんな風にしか
思えないらしい。
「おなかもそのまま出ているし…」
「あ、そうだ、アグリアスさんショールははおっていますか?」
「ショールがあるのか?」
アグリアスは一瞬嬉しそうな声を上げる。
「…ああ、これか、…これはまた、意味があるのかないのか
分からないぐらい薄いな」
「ええまあ魅せる為のものですから」
「…見せるとはなにをだ」
「…」
アグリアスは(やっぱり器用に)入り口を押さえたまま怪訝そうにラムザにせまった。
「先ほどからきになっていたのだが、この姿は明らかに村落に住む人間から
浮いていないか?」
「ですから僕はまだ見ていないので何とも言えないのですが」
さすがに今度はアグリアスも顔色を変えずに(あとずさりはしたが)
ラムザを問い詰める
「ラムザ、私がしようとしている変装はいったいなんなのだ?
それは知っているのだろう?」
―――――「道で芸を売る人です」―――――
ラムザはまさにいけしゃあしゃあと言う表現にふさわしく真面目な顔で即答する
「大道芸人か?」
「そんなものです」(売るのは芸だけではないですが)
「広場でおどったり歌ったりするあれか?」
「ええ」(路上でではないですが)
「そうか、あれか……あれに見えなければならんのだな」
「あれに見えるのにこした事はありませんね」(そんな奴がいたらお目にかかりたいが)
「では恥ずかしがってるだけのわけにもいかんのだな」
アグリアスは長くためらったあと決意を込めてラムザを仰ぐと
硬く握り締めていた手を入り口から放した。
「…わかったラムザ…中に入ってくれ。
その、自分ではこういう服は…ちゃんと着こなせているかわからん…」
>>28
(゚∀゚)イイね!
36rage ◆3663V4oY :02/02/14 11:46 ID:???
ババババンザーイ!!
ドキドキアグたん萌え!(´∀`)ハァハァ
>>28
貴方がお描きに?
>>20
しがない……傭兵だよ……
40異端者ラムザ ◆3ELRAMZA :02/02/14 22:24 ID:???
>39
随分前にどこかのスレで同じ発言をした記憶がある。。。
どこだったかは、もう覚えてない……
>>40 前スレらしい
ここみてみ

http://game.2ch.net/test/read.cgi/ff/1009573731/l50
42異端者ラムザ ◆3ELRAMZA :02/02/14 22:32 ID:???
>41
前スレなのは分かったけれど、
なにもそこを引用しなくても……ッ。。。
>>34?????????????????????????????????????????????????
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/2313/oppai059.jpg
>>42 めもって何?
4541:02/02/14 22:36 ID:???
>>42
いや、みてみ
4641:02/02/14 22:37 ID:???
引用したのは己じゃないよ
47異端者ラムザ ◆3ELRAMZA :02/02/14 22:37 ID:???
>45
見てきたよ(苦笑)。43と44でしょう?

>44
オヴェリア様がアグリアスさんに入れ込んでいることを、
ちょっと記憶にとどめておこうと思って、ね。
じゃこれ
アグリアスさーん♪
49異端者ラムザ ◆3ELRAMZA :02/02/14 22:48 ID:???
>48
前スレの1000だね。さすがにそれは覚えてるよ(w
アグリアスと呼ばれた女剣士
「すでに護衛隊が到着しているのです。

騎士アグリアス
「無礼であろう、ガフガリオン殿。王女の御前ぞ。

剣士アグリアス
「誇り高き北天騎士団にも貴公のように失敬な輩がいるのだな。

騎士アグリアス
「ああ、私は大丈夫。それより急がねばッ!!
「この先のゴルゴラルダ処刑場でオヴェリア様の処刑が行われるんだ! 急ごうッ!!
騎士アグリアス
「なんつったりして

55九尾吊りお紺小林 ◆4xALiNDA :02/02/14 23:26 ID:???

      , ー──── 、
    /         ヽ
    / /ヽ |ヽ  ヽ   \
   / |   \| \  \   |
   / │─  -─ ヽ ヽ  |
   |  | (・) (・)  |  | \/|
  |  |       |  |/ /)   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |  |  _    |  |/ ノ  < アグリアス
 │  /\ヽ  ヽ  |  | / |    \_________
  |  | ( \ ̄  /|  | 二ノ
  |  |ノ   ̄‖   |  | 二)
  |‖|     ∧   |‖|  \


      , ー──── 、
    /         ヽ
    / /ヽ |ヽ  ヽ   \
   / |   \| \  \   |
   / │(・)─ ヽ ヽ  |
   |  | (・) (・)  |  | \/|
  |  |       |  |/ /)   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |  |  _    |  |/ ノ  < アグリアス
 │  /\ヽ  ヽ  |  | / |    \_________
  |  | ( \ ̄  /|  | 二ノ
  |  |ノ   ̄‖   |  | 二)
  |‖|     ∧   |‖|  \

騎士アグリアス
「ラムザ、女として私をみてくれッ!!
剣士ラムザ
「アルマを返せッ!
59http://hidebbs.net/bbs/cat?sw=7:02/02/14 23:37 ID:1IfS5oiN
終盤は全く使えないキャラ。
>56
三つ目がトオル?
6128:02/02/15 01:23 ID:???
>>38
そうです。また良いシチュあったら描かせて!
>>43
田丸調(・∀・)イイ!
アグたんダウンロード開始。

http://kochi.cool.ne.jp/ffdq/wallff.html
>>43
そうだよ。あるいは
下手でわかりにくくてすまん
こんな感じか。
ttp://www5.big.or.jp/~secret/cgi-bin/image/7373.jpg
>28
描かせてって、つーか、むしろ拝ませてください。
>>59
たしかにシドには劣るけど、ラムザより強かった
67rage ◆3663V4oY :02/02/16 03:22 ID:???
続き気になり上げ
68884:02/02/16 15:07 ID:???
ちょっと気分転換
わかりにくい部分絵で説明、その2 「入り口を押さえる」
ttp://north-cape.parfait.ne.jp/cgi-bin/joyful/img/239.jpg
ももも、萌え!
884さん、締め切りが近づいています。
こちらも編集が大変なんです。
早く書き上げてください。
仮病はだめですよ。
71884:02/02/17 08:14 ID:???
え!〆切? ああ、あと 30分!30ぷーん。
楽しんでくれてる人も楽しまぬ人も、長々やってしまって正直スマンかった。
今回もまだ終わらんのよ、でも後一回短いのだけだから。今夜半には多分終わる
これからはネタ思い付いても書き上げてから貼る事にするよ…

「じゃあ、はいりますよ」
そう言ってラムザがテントの入り口に手をかけると布の上からアグリアスの手に
―ほんの少しだけ― 触れた。
だがそれだけで普段着慣れぬ格好をしているアグリアスは心拍数を跳ね上げる。
動転しそうになるのを自覚したアグリアスは慌ててラムザが入ろうとするのを止めた。
「ああっ、ちょちょちょちょっとだけ待て」
そういうとアグリアスはテントの中に戻り机の上においてあった自分の剣を
つかむと鞘を抜き払い、自分の前に掲げた。
「おちつけ…あせることはない、いつもどうりにやればいい…そう、これは使命だ
果さねばばならぬ事なのだ」
だが一度乱れた心は無理ににおさえつけようとしてもなかなか収まらない。
(落ち着け…アグリアス…こんなときは、そう、たしか…初陣の時に
『余計な事を考える暇があったら士官学校でのくだらない講義でも思い返していろ』と
…そういえば妙に退屈と眠気を誘う講義をする教官がいたな…
だれだったか…確か…)
考えているうちに落ち着いてきたアグリアスは自分の姿をみ、そして再び剣に視線をもどすと満足げにうなずいた。
「よし!いいぞ、ラムザ」
ラムザはテントの外で入り口に手をかけたまま中の様子を伺っていたが
アグリアスの落ち着き気合いのこもった声を聞きなんともなしに事情を察した。
「さすがアグリアスさん、と言うべきなのかな」
呟きながらラムザがテントの中に入ると、アグリアスは腰に手をやりながら慎重に
ラムザの前まで歩いてきた。一応その姿は落ち着いているように見える。
72884:02/02/17 08:16 ID:???
「どうだ、ラムザ、おかしなところはないか」
ラムザはじっと動かないまま何も言わずアグリアスを見つめた。
アグリアスがだんだんと焦れかけてきた頃、ラムザがぽつりといった。
「あの、後ろを向いてもらってもいいですか」
「う、うむ」
アグリアスはくるりと背を向ける
また長い沈黙、、今度はラムザが見えない分、ラムザがどんな表情をしているか?
いったいどこを見ているのか?そんな事が気になってアグリアスは再び
心が乱れはじめた。おもわずもう一度声を上げそうになったとき、
ラムザが嬉しそうに答えた。
「よくお似合いですよ」
「そ、そうか、芸人に見えるか」
ラムザは一瞬の間を置いてにこやかに満面の笑みでこたえた
「ええ」
「そ、そうかよかった」
アグリアスはつられてにこやかに微笑んでしまった。と、そこで
やはりというべきかラムザが水をさす。
「あ、でも」
「な、なんだ」
「まだ足りないものがあるんです」
「足りないもの?なんだそれは」
73884:02/02/17 08:17 ID:???
ラムザはあたりを見回すと申しわけなさそうに訪ねた
「鏡をもっていますか?」
「鏡?鏡が必要なのか?芸にか?」
「いえ、違います、そもそもアグリアスさんに芸をされたら僕が困ります」
微妙に真剣な表情で否定するラムザに違和感を感じながら、
あたりを見回した。
「まあ、それもそうか。手鏡ならたしかあるはずなんだが…」
アグリアスは自分とアリシア、ラヴィアンの荷物がごちゃまぜに置かれているところに
目を留めると諦めたようにいった。
「すまんがラムザ、アリシアがいないとクシ一つどこにあるか分からん」
「え、クシもないんですか」
「櫛もいるのか?すまないラムザ、こういう事があるからあの娘達には日頃から
きちんとかたづけをするようにきつく言ってあるのだが…」
どうやらアグリアスも日常生活では指導性を発揮しきれてないらしい
「まあ無いなら無いで、仕方ないですよ」
「仕方ないではすまん、こういう事がきちんとできないから、申し送りの一つも
満足に出来ないなんてことになるのだ」
やはり(当たり前だが)アグリアスは根にもっているらしい
「軍ではないからと甘やかしたのがよくなかったかもしれん、これからは…」
アグリアスが怒気もあらわに指導方法を考えていると、横からラムザが冷静に声をかけた。
「でもアグリアスさんが場所を知らないというのもどうかと…」
「しっ仕方が無いだろう!ここにいる以上、私だって自分の事は自分でする心積もりだ!
しかしだな、あの娘らが毎朝、強引に、その、身の回りの世話を……すまん」
アグリアスは居場所がなさげに身をよじった。
「いえ、いいですよ。代わりに僕がやればいいだけなんですから」
「!、…なにおかわりにやると?…」硬直するアグリアス。
74884:02/02/17 08:24 ID:???
「!、…なにおかわりにやると?…」硬直するアグリアス。
「花を頭に飾りつけるんです」ラムザが先ほど用意していた花を出しつつ答えた。
「そ、そうか。しかし何故頭に花を?」
ラムザが嬉しそうに抱えている花を見ながらアグリアスが不安そうに訪ねる。
「それで芸の値段が決まるんです」
「ふーん、そういう物なのか」
「そういう物なんです」
「ちなみにいくらだ」
「だいたい400ギルだと思いますけど」
「ふーむ、高いのかやすいのか分からないな」
アグリアスは考え込むがそもそも任務以外で一人きり、街を歩く
なんて事をした事がないので街にそういう輩がいるのは知っててもほとんど
興味をはらった事が無い。だから見物人が投げるおひねりを集めて稼ぎにするかれらに
あるはずの無い値段の設定が、どうして自分にあるのかと言う矛盾にもきづかない。
「まあ妥当だとは思うんですが」
ラムザも『これ』の相場をそれほど詳しく知っているわけではないが路上で売るにしては
かなり高めのはずだ
「じゃあアグリアスさん、またあの椅子に座ってください」
「わかった」
75884:02/02/17 08:25 ID:???
アグリアスが座るとラムザはおもむろに手を髪の中に入れ、髪をほどきはじめた。
「ラッラムザ?!何故髪を梳くんだ?」
アグリアスは慌ててふりかえる。
「大丈夫です、少し髪形を整えるだけですよ」
「そ、それなら自分でやる」
「くしゃくしゃになっちゃいますよ?」
「馬、馬鹿にするな、私だってそれぐらいのこといつも…」
「アリシアとラヴィアンさん達にやっていてもらったんでしょう?」
「私が頼んだわけではない!だいいちなぜ…」
ラムザはアグリアスに最後までいわせず、むきだしの肩を両手でそっと触ると
耳元でささやいた。
「心配しないでください、こう見えても僕も昔は髪を伸ばしてたので手入れなんかも
うまいんですよ?」
両肩に触れた手の感触と耳元から聞こえてくるラムザの声に頭に血が上るのが分かった。
「わわわわわかった、わかったから、つっ続けてくれっ。あのっ、てっ手早く、手早くな」
アグリアスは慌てて注文をつけくわえる。
「了解しました」
そういうとラムザは改めてアグリアスの後ろに立ち
ゆっくりと、ほんとうにゆっくりと髪の毛に手を伸ばしはじめた
76884:02/02/17 08:28 ID:???
つまびらかに、ゆっくりと、なでやかに、まるで一本一本の髪の愛でるように
アグリアスの髪の毛をときほぐし、いくつかの束にまとめてゆく。そしてその手は時に
耳を
うなじを
肩を
背中を
そのすべての触れぬか触れるかというところを、愛撫するかのようになでてゆく。
そのたびにアグリアスの体は震えるがラムザは気にした様子も無い。
「ああう…」
アグリアスは真っ赤になりながらもその感触に必死に絶えていた。
ややもするともれそうになる声をラムザに見えぬように指を噛みながら耐える
ふと、ラムザのてが再び背中に触れる。
「ぁっ」
アグリアスの口からついに声が漏れ、気づかれたんではないかと
青ざめた時、ラムザがのんびりとした声を上げた
77884:02/02/17 08:28 ID:???
「アグリアスさん、気分はどうですか?」
「…なんともない」
「はい?」
「なんともないといったらなんともないんだ!」
首まで真っ赤にしながらそもそも質問の意味も分からないままに必死になって否定する。
「そ、そうですか、悪くないのならいいんです」
「さっさと続きをしたらどうだ!」
アグリアスは自棄になって、もうどうにでもなれといった心境で叫ぶ
そこにラムザがやはり気の抜ける声で答える。
「終わりましたよ?」
「え?」
「鏡が無いから確認してもらえないのが残念ですが」
そういってラムザが側から離れる。
アグリアスは全身からどっと力が抜けるのを感じて思わず椅子からずり落ちそう
になった
「終わった…のか、そうか、…た、助かった…」
アグリアスは今までのどんな戦闘が終わった時よりも安堵感を感じていた。
78rage ◆3663V4oY :02/02/17 19:51 ID:???
最高だマジで…
月並みで申し訳無いがアンタ最高だよ!!
萌え狂いそうだぁぁぁぁ!!
80tinker lip:02/02/17 20:14 ID:???
>29=884氏
いま気づいたがその発言したの漏れじゃないか!
漏れの妄想を文にしてくれてありがとう884さん。
81884:02/02/19 00:54 ID:???
>>78、79
楽しんでくれたようでありがたいこってす。

>>80
そう言えば今回の内容も微妙にあなたにつながりますな

とりあえず完結させる事が出来ました、ええ、もう。
やっとこのセリフが言えますな。「こんでおしまい、どっとはらい」
82884:02/02/19 00:55 ID:???
放心状態になってぼうっとしているアグリアスにラムザが小さな
金属の板を持って近寄ってきた。
「それは?」
アグリアスが顔を上げるのもおっくうといった感じで問い掛ける。
「紅です」
「頬…紅か?」
「もちろん口紅です」
ラムザは軽く紅をねりながら腰を下ろす
「口紅を…すればいいのか?」
「ええ、最後の仕上げです」
「そうか…わかった、かしてくれ」
そういってアグリアスが手を伸ばすとラムザは手をすっと引いた
「慣れても無いのに鏡無しに紅なんてひいたらずれてしまいますよ?」
ラムザがいたずらっぽく笑う。
「いや、それなら別に紅などひかずともいい」
アグリアスもさすがにラムザの露骨な態度に不穏を感じ取り、気分を悪くする
「そんな、少しくらい僕にも楽しませてください」
「ラムザ!貴公はやはり私をからかって…」
アグリアスが立ち上がって、一喝しようとした時、ラムザがいきなりずいと顔を近づける。
「アグリアスさん」
83884:02/02/19 00:56 ID:???
「な、なんだ?」
真正面、近距離から目を見据え、さらに顔を近づけてくるラムザに
アグリアスは目をそらす事も出来ず、硬直する。
「だめです」
ラムザがうるんだような声でぽつりと言う
「だっだっだ駄目とは駄目とはなにがだ…」
近づいてくるのがラムザの唇だと認識した瞬間、アグリアスの頭の中が真っ白になる
「だめですよ…」
ラムザの顔がどんどんと近づき、
いよいよとなった瞬間アグリアスは目をぎゅっと閉じた
「だっ、駄目と…」
「じっとしてないと…だめです」
すっと、ラムザの手が頬に触れ、つぎに指がアグリアスの唇に触れる
指は少しアグリアスの唇を丸く撫ぜると軽く上唇をおした。
「口を…少し開けてください」
アグリアスは何も考える事が出来ぬまま少し唇を上げた。
ラムザの指がゆっくりと唇の上を滑りはじめる。
「は……」
アグリアスがわずかに吐息をもらし、ラムザは指にその熱さを感じ取った。
「おわりましたよ、アグリアスさん」
アグリアスがおずおずと瞼を開き、ラムザの居場所を確認する前に
彼女の耳元に息がかかるくらい近くから声がかかった。
「アグリアスさん…街に入ったら、もしかしてだれかが、あなたに芸をお願い
してくるかもしれませんけど…、僕以外の人についてっちゃやですよ?」
もうアグリアスにはただただうなずくことしかできなかった。
84884:02/02/19 00:57 ID:???
仮の厩舎に向かう途中、 アルゴスト山脈を渡る時にさえふらつきもしなかった
アグリアスの歩みは今、確かに怪しげになっていた。
ラムザが何度か手を貸そうとしたのだが、その気配を察せられるたびに彼女は
小走…いや大股に先にいってしまう。
ラムザは仕方なく数歩後ろをついて歩きながら今後の事を考えていた。
「うーん、とりあえずアグリアスさんには自分が娼婦の格好をしてるって気付かれず
にすんだけど、街の中に入ったら大変だろうな…。変な人に付きまとわれないように
気をつけないと。さっさと彼女を買ったことにして宿に駆け込むか…、でもまともな
宿には泊めてもらえないだろうし、やっぱり連れ込み宿?、…貯金はしたけど、
僕の理性、もつかなあ」
考えているうちに立ち止まっていたようだ。アグリアスが振り返ってラムザを呼んだ
「ラムザ!何をしている、日が暮れてしまうぞ!」
「す、すいません今いきます」
ラムザは慌ててアグリアスの方にに駆け寄っていった。
おわり
ブラボー…おお、ブラボー
すまん、上げちゃうよ?
初プレイ時オープニングで出会って以来アグたんハァハァです
不動明王剣のストップ効果に何度救われた事か
87rage ◆3663V4oY :02/02/19 15:30 ID:???
次回策に期待。
88884:02/02/21 03:39 ID:???
89884:02/02/21 04:33 ID:???
ごめん修正した。
こっち
ttp://north-cape.parfait.ne.jp/cgi-bin/joyful/img/295.jpg
…ちょっとあざといな
すみません、千一夜スレにリンク張ってもいいですか?
せっかくの良ノベルですし、是非とも保存の方向で…

あ、俺はたまに来てる者っす。むこうの手先じゃないっす。はい。
どうですか884殿?
91884:02/02/21 20:12 ID:???
ええ、保存されるのは全然かまいませんよ。
>>91
レスどうも〜

じゃむこうのタイミングみて張ってくるっす。
これからも(・∀・)イイ! のを書いて下され。