★ファリス超萌えスレッド PART3★

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901支援SSのつもり
「ん…ここは……?」
ファリスが目を覚ましたのは見覚えのない部屋だった。
眠りにつく前とは全然違う景色が目に入る。
薄暗い部屋の中、目に入るのは一面の壁―
「えっ?」
ファリスはようやく正気をとりもどして体を起こそうとしたが何故か起こせなかった。
見ると手足に重い鎖を嵌められていた。
「な、なんだよ、これ!!」
鎖に気づいたファリスはもがいたが鎖はガチャガチャと音を立てるだけで、もっと悪いことにさらに絡まってしまった。


902支援SSのつもり:02/03/25 10:16 ID:???
「やっと目がさめたか」
カツンカツンと足音を立て、現れたのは…
「バッツ!なんかよくわかんないんだけど、とにかく助けてくれ!」
バッツを見て安心したように顔をあげる。
「助ける?誰を?」
しかしバッツは冷淡な笑みを浮かべてファリスを一瞥した。
「誰って、他に誰がいるんだよ!!」
「さあ…」
「とぼけてないで早くこれを解いてくれよ!」
「なんでだ?俺がせっかく付けてやったのに。」
その言葉を聞いてファリスは驚いて瞳を見開いた。
「な、なんで、そんなことするんだよ…」
バッツの異常な目つきにファリスは僅かにおびえたようにバッツを見上げた。
「知らないのか?」
「何を!」
「トーナメントだよ」
「ト、トーナ…なんだよそれ!?」
「勝抜きの試合だよ…ファリスは勝つ自信があるか?」
バッツの意地悪い目つきにファリスはムッとして返した。
「あ、当たり前だ!!俺は小さい頃から鍛えられてきたんだぞ!!戦いで負けることなんて、したくない!」
「そうか。しかし残念ながらお前のしてきた修行はなんの役にも立たない」
「なんだと?」
バッツはクククと含み笑いをするとビシっとファリスを指さして言った。
「これはな、萌えを競う最萌えトーナメントなんだ!!!」
「……もえ?」
ぽかんとしていたファリスがようやく口を開いた。
「もえって…なに?」

903支援SSのつもり:02/03/25 10:16 ID:???
「そんな事も知らないのならお前が勝つ事は到底無理だ!!」
「そ、そんな…だって…」
「言い訳は見苦しい!!俺はお前を勝たせようとわざわざお前をここまで連れて来たんだ!」
バッツは熱くなって必死に語る。
「それよりこれ解いてくれよ…」
「そうはいかない。解いたらお前は逃げ出すだろう。」
「あったり前だろ!」
「さあファリス、お前を究極の萌えキャラに仕立て上げてやるからな…」
バッツは怪しげな笑みを浮かべてファリスを見つめた。
「まずはその言葉遣いからだな。」
「?」
「わたしと言ってみろ」
「やだ!」
「わ・た・し!だ!」
バッツはファリスに伸し掛かり口に手をかける。
そして無理やり口を開かせた。
「ほら、言ってみろ」
「や、やめおー!」
「ちゃんと言わねえとこうだぞ!」
そう言うとバッツはファリスの口を自分の口で塞いだ。
「んんっ!」
「言うまで離さないかんな」
一度口を離して忠告すると再び唇を塞ぐ。
「あ、わ、わかったから!」
かなりの長い間耐えていたファリスだったが息が続かなくなりついに音を上げた。
904支援SSのつもり:02/03/25 10:16 ID:???
「わ、わ、わ…た……ι」
一呼吸すると頬を赤らめて口を開く。
最後の方はほとんど聞き取れない声だ。
「あまりよく聞こえないが…まあいいだろう。本番ではちゃんと言うんだぞ」
「(誰が言うもんか!!)」
「何か言ったか?」
「な、なんにも!なんでもない!!」
ファリスは慌てて首を振った。
その後も女らしい言葉使いというものをいろいろと叩きこまれるファリスだった。

905支援SSのつもり:02/03/25 10:17 ID:???
「さあて。次は歩き方だな。」
「これを解かなきゃ歩けねえぜ…」
「ぜ?」
ギロリとバッツがにらみつける。
「あ、あるけないよ…?」
さっきまでにうけたいろいろな「おしおき」を思いだしビクンと振るえて言いなおした。
「…まあいいだろう。それもそうだな。よし、解いてやるか」
バッツは少し考えこむとガチャガチャとファリスにつけられた鎖を解いてやった。
「おい、これはなんだよ!!」
ファリスが叫ぶのも無理はない。
体に巻きつけられた鎖は解かれたが首輪を付けられ、後ろからバッツが鎖で押さえている。
「だから、逃げるだろ?」
バッツはにっこり笑って言った。
「離せよー!!」
「そんな言葉使っていいのかな?」
尚もにこにことバッツは笑い鎖を引き寄せる。
バッツの腕にすっかり入ってしまったファリスはすっかり観念しため息をついた。
「じゃあ、歩き方だ。まずはあそこの壁まで歩いてみろ」
言われてファリスは大またで歩きだす。
906支援SSのつもり:02/03/25 10:18 ID:???
「くおら!」
「な、何?」
「そんな歩き方があるか!!!もっとこう、しずしずと歩くんだよ!」
バッツが「しずしず歩き」とやらを実践してみるとファリスは大笑いした。
「あはははは!なんだそりゃ!へんなの」
「なんだと?ならお前はできるのか?やってみろ!」
すごい剣幕に押されてファリスは後ずさる、がバッツの真似をして歩き出した。
が、しかしどうしてもバッツのように上手くいかない。
「なんでだよお…」
「お前にはまだまだ修行が足りないんだ!!いいか、もっと良く見ろ!こうだ」
バッツの歩き方は見事だった。
しかしそれが完璧であればあるほど、ファリスは笑いの漏れるのを必死にこらえていた。
始めは大また歩きだったファリスも小1時間バッツに歩き方を矯正させられ、なんとか女らしい歩き方ができるようになった。
907支援SSのつもり:02/03/25 10:19 ID:???
「まずまずだな。この歩き方を忘れないように!!」
「ふぁーい…」
その場にあぐらをかいてやる気のない声で答えるファリスを見てバッツの目は再び光った。
「その座り方もだ!!椅子に座るときは足をぴったりと閉じ、膝の上に手を!床に座るときは正座を崩した形で!!!」
「は、はい…」
反射的にビシッと座りなおすファリスであった。

「さてさて、次はいよいよ最後だ。これが重要だぞ。」
ごくり、とファリスはつばを飲み込んでバッツを見つめる。
「ギルガメッシュ先生カモ―ン!!」
「はっはっはっは!思ったより時間がかかったな!呼ばれなかったらどうしようかと思ったぞ!!」
バタンと扉を開けて派手に登場したのはギルガメッシュだった。
908支援SSのつもり:02/03/25 10:20 ID:???
「ギ、ギルガメッシュ!どうしてここに!?」
「ファリス、最後は見た目だ!お前の男だか女だかわからないような服装は萌え、としてマイナスだ!」
「男だか女だかって…うるさいなあ…もう」
ファリスがふくれた顔でバッツをにらんだ。
「そこで呼ばれたのが俺様ってわけさ!」
ギルガメッシュが自分を指さして言った。
「俺様の超センスのいいコーディネイトでファリスを萌え属性に仕立てあげてやるぞ!!」
「覆面野郎にセンスなんかあるのかよ」
そんなファリスのツッコミを無視してギルガメッシュとバッツは2人がかりでファリスの服を脱がしはじめた。
「や、やめろおお!!うわっ!」
さらしと下着1枚になったファリスを2人は凝視した。
「ファリス…ハァハァ…じゃなくて、これに着替えるんだ!」
「げえっ、なんだよそれ!」
「特注だぞ。ファリスのために作ったドレスだ」
ギルガメッシュが取り出したのはひらひらと薄い布地で出来たドレス。
「そ、そんな格好できるか!!」

909支援SSのつもり:02/03/25 10:21 ID:???
「そんなことないよ。似合うから着てごらん」
「い、やだあああ!!」
ファリスは逃げ出そうとしたが案の定鎖を引っ張られ2人の真中へ引き寄せられてしまった。
「まずは下着からだ!」
2人は目を光らせさらしをほどきコルセットでファリスの体をしめつけた。
「い、いてえ!!やっ、どこ触って・・・!!」
「お前パッド入れたほうがいいんじゃねえの?」
「そうそう、いっそボールくらい・・・ぐわっ」
ファリスの胸に触れた2人がからかうように言うとファリスから拳が飛んできた。
「うるせえええ…ほっとけ!!」
真っ赤になってうつむくファリス。実は最近少し気になりだすようになったのだ。
バッツとギルガメッシュは何故か異様に手馴れていてすぐにファリスを着つけてしまった。
最後に髪を結い上げ大きなリボンで結ぶ。
「ほら、別人みたいじゃねえか!」
「ほんとだな…」
ドレスを着せられたファリスは本当に別人のようだった。
普段は粗放な態度に隠れてしまっていた気品や美しさがにじみ出ていた。
「こんな動きにくい格好やだよ!早く離せよ!!」
910支援SSのつもり:02/03/25 10:21 ID:???
じたばたと足を振り上げて暴れるファリスの顎を掴んでバッツは言った。
「直ったと思ったのにまだわかってないのか?言葉使いが」
「んんっ!」
前よりも強く唇を吸い上げ舌を入れる。
舌を激しくもつれ合わせるうちにファリスの顔が上気し腰が砕けそうになったところでバッツは突然唇を離した。
「あ…」
ファリスはせっかく官能の高まったところで中断され、あっけにとられる。
「続きがしたけりゃトーナメントで勝ってこい!」
「ええっ!そんなあ…」
物ほしげに見つめるファリスの瞳にもバッツは冷たく言い放った。
「いいか!今まで教えたとおりにやればできる!お前はもう萌えキャラの仲間入りだ!!」
わかのわからないまま鎖をとかれ出陣させられるファリス。
ドアを開けるとそこはもうトーナメントの決戦会場だった。
「だからもえってなんなんだよー…」
結局わからないままひらひらした長い裾を引きずって歩きだした。


「ずるいぞ!バッツばっかり!俺だって!!!」
「待て待て、ちゃんとお前にも楽しませてやるから安心しなって」
ファリスが行った後、暗い部屋に残されたバッツとギルガメッシュ。
「そうか…その言葉,忘れるなよ。」
2人は顔を見合わせニッと微笑んだ。


<続く>