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どのくらい時が経っただろうか?
いつから私はこうして歩いている・・
でも・・もう私は・・
世界が引き裂かれたあの日から
世界は一歩一歩破滅に近づいている……
草木や動物はどんどん死に追いやられ
以前は美しい白い波を幾つも造っていた
ここの遠浅の海岸も海の水は異臭を放ち
魚の死骸が水面にただよっていた
「もう生きた魚はいないのかな?」
「さあ・・でも海の生き物もどんどん死んでいっている
このままじゃ全滅だろう・・」
「・・帰ろう!いつまでもこんな所にいてもしかたがないし。」
「ちぇっ、今日も魚はなしか…・
まって・・人・・女の人が倒れてる!」
少年の指差した方には淡い色合い緑の髪の歳は十代後半ぐらいと
思われる少女が倒れていた。
彼女は死んでいるかのようにピクリとも動かない。
「生きてるなかぁ・・」
「分からない・・でも僕たちだけじゃ運べないからディーンを呼んでこよう。」