たとえ胃の中水の中−被食系妄想26

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523dannna ◆pacuXy4LCI
 何が起こるのかと素直に従い黄色い線を越えた瞬間、轟音が響いた。
間近でジェットのエンジンが、噴射するかのような轟音に振り返って見ると火柱が上がっていた。
青白い高温の火柱は穴から3m程に一瞬吹き上がり、あっという間に消え去った。
それでも中に入れた物を灰にするには十分であった。
赤く輝きながら振り落ちる繊維屑は、あっという間に輝きを失い灰へと変化した。
その瞬間、俺はこの場所で全てを失った様に思った。
自分を証明する一切が灰になってしまった、この場所には一人の人間が立っているだけだ。