元女子プロレス界の女王、キューティー浅尾はスキンヘッドにされ、眉毛も剃られ、
鼻フックを掛けられ、醜い不細工顔にされてしまった。
その上、あろうことか、「ブヒヒ」という、豚の鳴きまねまでさせられてしまった
のである。なんと惨めであろうか。
(ああ……助けて! もう嫌よ!)
十字架上で苦しみ、悶え続けるキューティーは心の中で助けを請うたが、どこから
も助けの手は差し伸べられなかった。
(そ、そうだ、さっきの約束……)
ようやく泣き止んだキューティーは、先ほどのコングの言葉を思い出し、要求した。
「いいかげん放してよ! さっき磔は止めるって言ったでしょ!」
確かにコングは、キューティーが豚のマネをすれば、磔は止めると言っていた。
「フッ、いいだろう! 十字架から降ろしてやれ!」
コングの命令で、十字架が倒され、極悪軍団の手でキューティーを縛り付けていた
縄が解かれていった。彼女の顔に安堵の色が浮かんだ。やっと、やっとこの羞恥地獄
から解放されるのだ。
「ええっ、もう終わり?」
マットの妖精の羞恥ショーをもっともっと見たがっている観客からはブーイング
が巻き起こった。
(やっと、解放されるんだわ)
ホッとしたキューティー浅尾は、鼻フックを外すために手をやろうとした。だが、
後ろからコング松本にガチッと手を掴まれてしまう。
「あっ!」
と驚くキューティーを、せせら笑ったチャンピオンは
「甘いな、キューティー! 磔は止めるとは言ったが、逃がしてやるとまでは約束し
てないぜ!」
と言い放つと、浅尾の両腕を後ろ手に絞り上げた。
「よし、テーブルをリングに出せ、キューティーを縛り直すんだ!」
コングの命令一下、すぐに2m四方の四角いテーブルがリングに上げられた。
「ひ、卑怯な! わたしをだましたのね!」
このテーブルの上に、再びキューティー浅尾は縛られるのだ。自分の運命を悟
った彼女は憤り、コングを罵ったがもう遅かった。
この展開に、場内の観客は大喝采を送った。キューティーのSMショーはまだ続く
のである。
「やめて! 放してっ!」
最後の力を振り絞ってキューティーはこの窮地から逃れようとしたが、スタミナ、
抵抗力を奪われている彼女はたいして抗う事はできない。あえなくテーブルの上に、
仰向けで載せられてしまう。
「手だ! 手を縛れ!」
テーブルの隅から伸びているロープによって、万歳の格好でキューティーの両腕
は固定されてしまう。
「いやっ! いやあっ!」
浅尾はまたも泣きべそ状態だ。そこにコングがキューティーを地獄に落とす、恐ろ
しい命令を下した。
「恥ずかし固めの姿勢にして、股を開かせて脚を縛り付けろ!」
「そ、そんなっ!」
マットの妖精への、情け容赦ない羞恥責めは、まだ終わらない。