無敵無敗女王のピンチ・まさかの惨敗

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401☆☆大ピンチ! キューティー浅尾☆☆
(磔にされるなんていやよっ!どうしてわたしが磔にされないといけないのよ!?)
 コング松本から突然磔刑を宣告されたキューティー浅尾は激しく動揺した。再びリング
に連れ戻された彼女は、極悪軍団の三下に両側から腕を拘束されコング松本の眼前に
引き出されたのである。
「どうだキューティー、これからお前を磔にするんだが、ものは相談だ、場合によっちゃ
やめてもいいぜ」
 と告げた。そして絶望の底に落とされたキューティー浅尾の目に、少し希望の灯がとも
ったのを見ると
「三回回ってワンと吠えろ。そうすりゃ許してやる」
 そう言うと、コングと極悪軍団の取り巻きどもは、ガッハッハと哄笑を上げた。キュー
ティーはそれにカッとなった。いまだに元女王のプライドだけは高いキューティーは、コ
ングの顔にペッと唾を吐きかけて
「みくびらないで! わたしを誰だと思ってるの!」
 と言い放った。

402名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 18:42:19 ID:SQVQfAU80
☆☆大ピンチ! キューティー浅尾☆☆

「グフフ、相変わらずこしゃくな女だな。自分の立場をわきまえてないらしい」
 頬に飛んだ唾を手でふき取ったコングは、命令を下した
「よし、この女を十字架に縛り付けろ! 磔にして晒し者にするんだ!」
 キューティー浅尾の磔ショーが開始された。 
「何をするの! やめなさい!」
 嫌がるキューティーは、必死に叫んだが何の抵抗にもならない。つい先日まで、女子プ
ロレス界に泣く子も黙る女王として君臨していたキューティー浅尾、近づくのさえはばから
れるはずのスーパースターの身体を、極悪軍団の下っ端たちは抱きかかえ、十字架の上
に横たえた。
「ああっ! いやっ! いやっ!」
 いまや半ベソ状態の元アイドルにできることは、泣き叫ぶことだけである。
「お前ら右腕を縛れ、そっちは左だ!」
 コングはテキパキと指示を飛ばす。左右に大きく開かれたキューティーの両腕がそれぞ
れの手首のところで縄できつく縛り付けられた。両脚はそろえて台の上に乗せられ、両足
首まとめて、これまた縄で縛られたのだ。極悪軍団はまるで練習でもしていたかの様に手
際よく作業を進めていった。
403☆☆大ピンチ! キューティー浅尾☆☆:2007/12/18(火) 18:48:34 ID:SQVQfAU80
「よし、終了!」
 コングの合図で極悪軍団が離れた。あっという間にマットの妖精の十字磔が完成したの
である。十字架のサイズもまるでキューティーのために用意されていたかのようにピッタ
リであった。勘の鋭い彼女は気づいていた
(十字架なんかいきなり出てくるはずがないわ、わたしをワナにはめてハリツケにするた
めに最初から用意されていたに違いない。ひょっとしたら試合そのものも筋書き通りだっ
たというの?)
 浅尾の脳裏に疑念が沸いた、これは誰かの書いたシナリオだったのではないか。そし
て目的は、わたしを辱めて人気や威信を剥ぎ取るため。
(ああ、いやっ! 磔にされて晒し者にされるなんて絶対いやっ!)
 だが、事態は急を告げていた。
「フフフ、惨めだなキューティ!」
 コングは磔にされたキューティー浅尾を仁王立ちで見下ろしながら嘲った。
「何なのよ、これは! こんなのプロレスじゃないわ! すぐ放しなさい!」
 浅尾は、相変わらず高飛車な態度で猛抗議した。コング松本は相手にせず冷笑を浮
かべながら、残忍な宣告を告げた。
「そのとおりだよ、キューティー! もうプロレスの試合じゃないよ。これから始まるのは
元女王・キューティー浅尾主演の羞恥ショーさ!」