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☆☆大ピンチ! キューティー浅尾☆☆ :
必死になったキューティーの右手がもう少しでロープに届きそうになったのだが、ここ
で、コングは突然サソリ固めを解くと、浅尾の両足首を掴んで彼女をロープから引きず
っていった。
「ああっ! やめてっ!」
キューティーの絶叫には一切構わず、彼女をリング中央に引き戻すと、再びサソリ固
めをかけ直したのである。相手に希望を持たせておいて、絶望の底に突き落とす。精神
的にもダメージを与える効果的な攻めであった。
この攻防が何回か繰り返され、キューティー浅尾はすっかりスタミナを消耗させられて
しまった。
――ま、負けたくない! 負けるのはいや……
人一倍負けず嫌いの元女王は、まだ自分の敗北を受け入れようとはしなかったが、も
はや勝敗の行方は誰の目にも明らかだった。
「ほうら、いくぜ!」
コング松本は浅尾の身体を軽々と抱きかかえた。大技のスプラッシュマウンテンにいく
体勢だった。
「いやあああっ!」
キューティーはビキニパンツで大きく股を開いた格好で、リングに頭から叩きつけられ
てしまう。このままフォールに持ち込まれれば確実にスリーカウント取られるところだ。
だが、コングはそうしようとはしなかった。頭部を打ちつけたまま、放り出した。美人レス
ラーは大の字になったまま立つ事ができない。もはや、まったく戦う力は残っていない。
それなのに、チャンピオンはなかなかとどめを刺そうとしない。理由は一つ、更なる辱め
をキューティー浅尾に加えるためである。
深いダメージを負って抵抗力を失い大の字に横たわるキューティーを、コング松本は
強引に立たせて、自分は背後に回った。次の瞬間、
「いやああっ! 何をするのっ!」
と浅尾は絶叫し、男性ファンは
「うおおおっ! すげえっ!」
とどよめき、目を剥いてリングを凝視した。コングはキューティーのビキニパンツの両
側に手を掛けると、腰骨の上、脇腹のあたりまで思いきり引き上げたのである。もともと
ハイレグのビキニパンツが伸び切って激しく股間に食い込んだ。下に穿いている純白の
アンダーショーツがはみ出してしまい、もっと悲惨なことには女性の一番恥ずかしい部
分の形がクッキリと浮かび上がるほどの食い込み方だった。
「キューティーの生パンティだぞ! 白だ!」
「マン筋バッチリだよ!」
観客の男どもは大興奮状態に陥り、大騒ぎになった。更にコングは、浅尾を前に突き
飛ばして、うつ伏せにダウンさせると、彼女の尻の方を向いて背中に馬乗りになった。
そして、おもむろにビキニパンツのバック部分に手を掛けた。パンツの後ろの布を細く
紐状によじって、お尻の割れ目に押しこんで食い込ませたのである。即席のキューティ
ー浅尾用ハイレグTバックパンツが完成したのだった。
「キューティーの生尻だあ!」
「生きてて良かった!」
このエロティックな光景に、場内はパニック状態になる。国内女性アスリートの中で最
も美しいとさえ言われるキューティー浅尾の生ヒップが完全にファンの前に露出されたの
だった。
対照的にマット上で繰り広げられる淫靡なショーに、キューティーのファンだった少女
たちは、一斉に眉を顰めた。
「いやあん、いやらしい!」
「お尻丸出しなんて、恥ずかしくないの?」
「いつもエッチなビキニ穿いてるから、ああなるのよ」
しかし、その非難の矛先はなぜかキューティー本人に向けられるのであった。彼女が
自分の意志で尻出ししたのではなかったのだが。
(ああっ、恥ずかしいっ! こんなのいやよっ!)
ビキニパンツを超ハイレグTバックにされてしまった当のキューティー浅尾本人は、顔
を真っ赤にして恥じらいに耐えていた。
スリムでありながら胸尻の女性美をも併せ持つ自分のボディに、男どものエロ視線が
送られていることは常日頃から意識している。、
――どうせわたしの胸やお尻ばっかり見てるんでしょ、いやらしい奴らね。
人一倍プライドが高いだけに、それらが本当はいやでたまらず軽蔑していた。だが、恥
じらいを抑えて自分の人気にうまく利用してきたのだ。挑発的なセパレートのリンコスは
自分の意思で穿いていた。時々半ケツ状態になることなど覚悟の上だ。その思い切った
露出がリング復帰後の急速な人気回復にもつながったのだった。
だが、さすがのキューティーにもこの羞恥は我慢できる限界を超えていた。
(ビキニがこんなに食い込むなんて、恥ずかしいっ!)
なんとか食い込み直しをしようと、尻の方に手をやるが、コングにガッチリと手をつかま
れてしまい、直すことができない。
そして、コングが妖精を更なる羞恥のアリ地獄に突き落とす宣告をした。
「さてキューティー! さっき逃げようとした罰ゲームだ。今からおしおきだよ!」
新たな羞恥責めの予感に襲われたキューティーは身を硬くした。
(罰ゲーム? おしおき? 何をしてくるつもりなの? これ以上は絶対嫌っ!)
無論、コング松本の方はそんな浅尾の気持ちなど一切お構いなしだった。
「よっしゃ!」
と、キューティーの胴体に手を回して、右手一本で彼女の身体をまるで赤ん坊のように
軽々と抱え上げた。そして、丸出しのヒップを観客席に突き出すように見せ付けたのであ
る。まるで芸術品のような美しいラインを持つ尻である。
「いやあっ!」
と浅尾が思わず両脚を引き締めたために尻がキュッと締まり、かえってよじれたパンツ
のバックの部分が豊かな尻肉の間に埋もれてしまい、まるで何も穿いていないかの様に
見えた。
ゴクッと唾を飲みこんだ男性客だったが、次の瞬間には一斉にフラッシュの嵐が浴びせ
られ、この羞恥シーンが次々とカメラに撮られていった。
「さておしおきだ。おしりペンペンだよ!」
コングはそう叫ぶと、むき出しのキューティーのお尻に、空いている左手でバシバシと
平手打ちを加えたのである。
「ああっ! やめてっ!」
この屈辱的な責めに、浅尾はまたも悲鳴を上げたが、まるで子供がパンツを下げられて
おしりを叩かれるかのような光景に、観客からは笑いが漏れた。
(もういやっ! やめてえっ!)
キューティーはあまりの恥ずかしさに顔から火が出そうだったが、ここはひたすら耐える
より他になかった。抱きかかえられたまま、手足をバタバタさせる姿が、見ている者の哀れ
を誘うのだった。