虫歯&銀歯の女の子   

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175パラレル化スマソ
香緒里は首を振るが、この様子では、どの歯が痛いかなんて、わからないかもしれない。
一番手前の歯は…なんとなく溝が茶色い気もするが、セーフかな。
「えーと、今のところ、上は4本中、3本虫歯。」
不安そうに、目で頷く香緒里。
「…ってことは、あわせて8本か。多いよね。」
この、恥かしさと、怯えの間で揺れ動く様子が、快感になってきた。
「じゃ、次行くよ、この歯、犬歯だっけ?前歯との間が虫歯だったよね。」
「はい、イーってして。」
犬歯と前歯の間に光を近づけると、黒いのが透けて見える。
「今度、あーん。」
裏から見てみると、隣の歯は、穴が開いているのだが、
犬歯の方は、やはり、黒く透けているだけだった。
が、虫歯なのは間違いないだろう。
「ちょっと我慢して。」
さっきやったように、爪で、こつこつこつ、と叩いてみる。
香緒里は、ちょっと目を細めたが、声は出さなかった。
「痛くはない?」と聞いてみると、
「そんなに。」と、少し元気に答える。
「でも、虫歯なのは間違いないね。9本だな。」
と、ダメ押しをしておく。
176パラレル化スマソ:04/09/02 15:17 ID:gtl+DybO
「続けるよ。はい、イー。」
控えめにしか開かない唇を、指でめくり上げる。
少し嫌がる様子を見せたが、
「こうしないとちゃんと見えないから」となだめ、
前歯を前からまとめて見て行く。
中央から2番目の歯は、両隣との境目から、かなり黒ずんているのがわかる。
両方から削って治すのだろうが…
「この歯、両側から虫歯になってるけど、どうやって治すんだろうね」
とつぶやく。
「け、削るんじゃないの?」
「でも、けっこう大きそうだから、歯がなくなっちゃうんじゃないかと思ってさ。」
香緒里は泣きそうな表情で、
「差し歯になるのは、ヤダっ…」と言った。
「差し歯?入れ歯とは違うの?」
「よ、よくわかんないけど…」
「まあ、早く治したほうがいいだろうね。前歯は痛いって言うよ。じゃ、次。イーっ。」
177パラレル化スマソ:04/09/02 15:18 ID:gtl+DybO
中央の2本の歯は、中が黒ずんでいるだけじゃなく、
上の方に、どちらも穴が開いているのがわかった。
普段、笑うときは、歯の先しか見えないので、気付かなかったんだろう。
「上の歯、ほとんど虫歯じゃない。」
ここまでくると、心配よりも、残酷な気分が勝っていた。
「前歯までこんなに虫歯にして。」
またも赤くなり、悲しそうな顔をする香緒里。
「そんな顔したって、こんなに虫歯にしたのは、香緒里なんだからね」
言い放って、そのまま隣の歯にうつる。
これはなんともなさそうだけど…
「はい、あーん」
口を開けさせて裏から見てみると、歯の付け根あたりに茶色い穴が開き、
そこから黒ずみが広がっていた。
「この歯もやられてるよ。」
ここまでで、虫歯は13本だった。もはや、香緒里はぐったりしていた。
「もう少しだから、全部見ようね。」
口を開かせた。
178パラレル化スマソ:04/09/02 15:18 ID:gtl+DybO
スマソ。漏れもぐったりしてきた。
続けるなり終わるなり・・・