928 :
879:2005/07/07(木) 01:23:46 ID:4La9kCvf
その10「誓い」
「な、なんてことを……あいつっ!」
大写しのスクリーンには、白いヘルメットに白いスーツをまとった戦士が、3m近くもある巨大な黒い獣を撃ち殺すシーンが流れていた。
スクリーンにすがりつきながら絶叫をあげているのはまだ小学校低学年ほどの少女だった。
悲痛な叫びは、やがて嗚咽に変わった。
「私の……大事なゴロンちゃんが……昨日も一生懸命手当てして……背中の針もいっぱい抜いてあげたのに……ううっ」
スクリーン以外は何もない殺風景な部屋に、少女の泣き声だけが響いていた。
やがて、隅の暗がりから、もう一つの人影が現れた。細身の男だ。
「ゴロンはかわいそうなことをした」
「がんばって育てて、あんなに強くなったのに……あいつら、寄ってたかってひどいことを」
男は、少女の頭をなでながら優しく言った。
「そうだね。だけど、本来なら人間など何十人集まろうと、ゴロンなら一瞬で殺せたはずなんだ。あの五人には特別な力があるようだ」
「卑怯なだけだよ。まともに戦ったら負けなかったのに、あんな不意討ちをするなんて!」
「ねえ、ハナ。あいつらをペットにしたら面白そうじゃないか? ゴロンの敵討ちにもなるだろう」
「……うん。たくさんいじめて、ゴロンを殺したことを後悔させてやりたい」
拳を握りしめながら、少女は男の顔を見上げた。
「だけど、あいつら強いんでしょ?」
「ああ。ゴロンみたいに単純に暴れてるだけじゃ、すぐに網にかけられて、殺されてしまう」
「どうすればいいのかな……」
「心配ないよ。ぼくはもう『ほころび』を見つけた」
スクリーンには、足を痛めて倒れている青いスーツの戦士に黄色いスーツの戦士が手を差し伸べ、その手を振り払われる場面が映っていた。
そして彼は、その黄色い戦士の脇腹に刻まれている、五本の爪痕も見落とさなかった。
「……まずはあそこからだ。いずれ一網打尽にしてやるよ」
おおっ、自然(風景)の描写がうまいね。
この調子でエロシーンの描写も頼んます。
いよいよ、敵の本陣が登場か。わくわく。
少女にいたぶられるお母さん、期待。
>黄色い戦士の脇腹に刻まれている、五本の爪痕
やっぱイエローか…
案外ブルーがいい人だったんで、
チームのほころびは、高慢な態度のホワイトからっていうのがいいなぁ。
イエローを捕獲し、下僕にするのも良いね
931 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/08(金) 14:26:48 ID:WV4n4JeN
ペニス
932 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 18:30:14 ID:TJV24FQU
ペニス・オブ・ちんちん
>>915つづき
客間に隆二の姿はない。彼は二階にある有子の部屋に忍び込んでいたのだ。
皐月とともに何度もこの家に足を運んだことのある隆二としては、目をつむっていてもど
こに誰の部屋があるのか、ということなどお見通しだった。
隆二は今、整理ダンスの下着が入っている引き出しを開け、自らの一物を取り出すと一心
不乱にそれをシゴいていた。
うっ、とうめくとペニスの先端から透明な液体がシャワーのように射出され、有子の下着
にまんべんなく浸透していく。無味無臭のその液体は瞬時に乾き、見た目は先ほどと寸分
変わらぬ状態になっていった。
「ひひひひ……狂っちまいな」
隆二はタンスの引き出しを閉じ、ボソリとこうつぶやくと彼女の部屋を後にするのだった。
シャワーを浴び今日一日の疲れを取った有子は、バスタオルを巻いたまま自室へと向かっ
た。長年息子の貴裕とふたりきりで暮らしていた有子は、脱衣所で下着を変えるというこ
となどほとんどしたことがない。
しかし、考えてみればいくら気心が知れているとは言え、隆二は赤の他人である。何気に
客間の方を伺う有子は、グーグーと言う隆二のイビキが聞こえてきて幾分ホッとした。
自分の部屋に戻ると下着を穿き、パジャマに着替えそのまま眠りに着く有子。
そう、淫蟲のエキスがたっぷり染み付いたショーツを穿いて……
翌朝、小学校の方に一也のフルネームが“野本一也”であることを伝えた有子は、“日記
PART1“のFDを探し出そうと、隆二とともに貴裕の部屋に入った。
「あるとすればこの部屋のどこかだと思うの」
彼女はFDを取り出すと「こういうやつよ」と言って隆二に見せる。
「わかりました」
そう言うと隆二はFDを探し始めた。とその時、有子の携帯が鳴り出す。着信画面を見ると
百合恵からだ。
「もしもし……」
もしや祐美になにかあったのでは、と思った有子だったが、そうではなく何か別のことで
重要な話がある、ということであった。
有子としても貴裕の日記の件を知らせておいた方がいいだろうと、今から病院の方に向か
うことにした。
「隆二さん、ごめんなさい。ちょっと、百合恵の病院まで行ってくるわ。悪いんですけど…」
「いえ、構いませんよ。なんとかフロッピーとかいうのを探しておきますから」
隆二の答えに「出来るだけ早く帰るわ」と言って有子は家を出る。
もちろん隆二がニヤリと笑みをこぼしたことに気づくことはなかった。
有子さん最高!
じわじわ追い込まれてくね…
性病みたいなエキス塗られてマンコカイカイになっちゃうのかな
フロッピーデスクを見つけたら破壊するのも良いな。
皐月さんの淫らな画像をフロッピ〜に入れるとか
ジェイペグかなんかで
1000行ってキューティェンジェルとか有子とか消えちゃったらもったいないね
まとめサイトとかある?
939 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 22:47:56 ID:y1h7x5Ji
1000取りしていい?
DAME
全部のフロッピーをすり返え、本物フロッピーは貴裕・一也側に渡す。
942 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 10:40:40 ID:bsY9E078
フロッピーを隆二さんの尻に挟む
943 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 10:59:47 ID:IqWyMQNN
フロッピーて何?
ああああああああああああああああああああああああああああ
945 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 11:12:14 ID:73woHYao
まんぼ!
946 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 15:54:21 ID:7cxUqLcf
くりりとす
947 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 16:44:04 ID:OugcfZXh
オバンゲリオン
退魔戦士 サイコーです!
951 :
879:2005/07/13(水) 03:40:28 ID:EOKgbJ+e
その11「発熱」
回転ドアを元気よく弾いて、大城容子は店から出てきた。
「ああ、おいしかった〜!」
丸々とした顔は喜悦の表情でいっぱいだ。腹をポンポンと叩くのは、満腹と満足感のサインだ。
「ほんとうね、おいしかった」
後から出てきた梨木ゆみも、満足げな笑顔で言った。
黒い怪物と戦った夜が明けて、二人は深夜営業のファミリーレストランで朝食を食べたのだった。
「ファミレスのハンバーグがあんなにおいしいとは思わなかったなあ」
「うん、うん」
「やっぱり、めちゃくちゃ働いたからかな?」
楽しそうに雑談をしながら歩いていたが、ふと容子は立ち止まった。自動販売機に小銭を入れてコーラを買うと、一気に飲み干してしまった。
容子の大食いも大飲みも知っていたが、さすがにゆみは驚いて、
「容子さん、もう3本目だよ! 飲みすぎ……」
「だってさ、やけに喉が渇くんだ。まだ朝だってのに暑すぎだよね」
容子はハンドタオルで額の汗をごしごしと拭った。
ゆみはいぶかしげに容子の顔を見た。夏とはいえ、まだ夜は明けたばかりだ。気温もそれほどではない。むしろ、ゆみは少し冷えるぐらいに感じていた。
(こんなに爽やかな朝なのに……)
いかにも苦しげに、容子の額には脂汗が浮かんでいる。
「あっ、そうだ。早く帰らなくちゃ。浩一に弁当作ってあげないと」
容子はそう言って、走り出した。ゆみも、そう言えば朝帰りだったことを思い出し、急に家が恋しくなった。私も急いで帰らなくちゃ。
「いつつ……」
容子が痛そうに脇腹に手をやったのに、ゆみは気づかなかった。
952 :
879:2005/07/13(水) 03:43:24 ID:EOKgbJ+e
その12「罠」
夫と、息子の浩一を送り出したあと、容子は洗濯物を干すために、カゴを持ち上げようとした。
だが、いきなり目の前の景色がゆがんで、両膝をついてしまう。
「うーん……」
額に手をやり、思った以上に熱があるのを実感した。
「昨夜がんばりすぎたかな」
大城容子は重い体で這うようにしてベッドに入り、そのまま眠りに落ちた。
その数時間前。町はずれの小さな病院では、青年がパソコンに向かっていた。
メールを書いていたが、やがて送信を済ませ、立ち上がった。
「これで全て完了だ。くっくっく……」
「お兄ちゃん、何やってたの?」
小さな女の子がぬいぐるみを抱えたまま部屋に入ってきた。
「ああ、おはよう、ハナ」
青年は優しく微笑んでハナの頭をなでた。少女の目元は赤く腫れているようだ。
「昨夜は悔しくて寝られなかったんだね」
「……うん。ゴロンちゃんがかわいそうで、悔しくて、私……」
しゃくりあげるハナをなだめながら、青年は言った。
「もう罠は張ったよ。後は最初のターゲットがかかるのを待つだけさ」
「ほんと!?」
少女の目がパッと明るくなる。
「あいつら捕まえたら、いっぱいひどい目に遭わせてやろうね」
その不気味にぎらつく目は、爬虫類を思わせた。
953 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 04:03:27 ID:WzQM36Z2
キューティーエンジェル
さ、最高!
新作求む。
作者さんカムバック!
>>934つづき
****************************************
『なんか…面白くないなぁ……』
昼の休み時間。小泉真理はひとり学校の廊下を歩きながら心の中でそうつぶやいた。
学校には来てみたものの考えてみれば、敵が襲う可能性が一番高いのは有子である。
自分はいわば助っ人ととして来ているだけなのだから、襲われる可能性など皆無に近いは
ずだ。
その一番可能性の高い有子が学校を休んでいる以上、ここが襲われる可能性などほとんど
ないんじゃないのか?そう思うのだ。
「やっぱり、休んじゃえばよかったかなぁ〜」
学校に来るよりは有子と協力して、さらわれた祐美の子供を捜すとかした方がいいんじゃ
ないのか?
(百合恵さんに言って明日からはそうさせてもらおう)
真理はそう思った。そのときカシャッというシャッター音が聞こえた。
「ちょっと、あんたたちいいかげんにしなさいよ!」
そう言って彼女は振り返る。そこにはカメラを構えた男が三人ばかりいた。
こいつらが真理が「学校を休めばよかった」と思ったもうひとつの理由だ。
転校してきた昨日の二時間目の休み時間あたりから、こいつらの視線を妙に感じるように
なってきて、今朝などは登校しているときから殺気に近いものを感じていた。
クラスの子に訊くとどうやらこの三人は気に入った女子の写真を撮りまくり、プロマイド
と称して売ったりしているらしい。中には着替えを隠し撮りしたものとか、パンチラ、さ
らにはトイレ内の盗撮モノまであるとかいう噂だ。
いままでの学校でも親衛隊などと称した男どもはいたが、写真を隠し撮りするような輩は
皆無だった。今は普通の写真を撮られているだけだが、今後どれだけエスカレートするか
わからない。今のうちにバシッと言っておいた方がいいだろう。
「勝手に人の写真撮ってどうするつもり!!いいかげんにしないとカメラぶっ壊すわ
よ!」
「な、なんだよ。僕たちは芸術を撮ってるんだ……」
「はっ!げいじゅつ?被写体の許可も得ないでよくそんなこと言えるわね。ウザいのよ、
このキモオタ!!」
真理の剣幕に逃げるようにその場を去る三人。逃げながらもシャッターを切ることは忘れ
ない。
「あーっ!まだするか、この!!」
逃げ去る三人を見つめながら「まったく、もう…」とつぶやく真理。
ふと魔の気を感じる。非常にわずかではあるのだが確かに感じるのだ。
真理はその気を感じる方角へと向かった。
(体育用具室……?)
体育館の一角にある少し大きめの部屋がそうだ。間違いないここからその気は発せられて
いる。そろそろ昼休みも終わり五時間目が始まる。次の時間体育館を使用するクラスがあ
るかどうかは知らないが、この程度の気の魔物なら外に被害を及ぼすこともないだろう。
彼女は思い切って用具室のドアを開けた。
****************************************
有子は真紅のBMWを駆り百合恵の勤務する病院へと向かっていた。
“重要な話”と言っていたが、いったいなんなのだろうか?当然今回の件についてのこと
だろうが、電話の声の様子からして何か新しい事実がわかった、というような感じではな
い。どちらかと言えば思いつめているような声だった気がするのだ。
>879さん。GJです。
まずはイエローからですね。どんな罠が張りめぐらされているのか楽しみです。
じっくり、ねっとり頑張って下さい。
957 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 16:14:54 ID:WzQM36Z2
キューティーエンジェルは、男が全く出てこないとこが最高!
作者さん次作もチョー期待してます。
>957
同意。俺も野郎なんか出てこないほうがいい。
959 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 02:10:09 ID:RRnNt+Uh
確かにキューティエンジェルは本当に見事な作品でしたな。作者様の新作に期待です。
960 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 20:44:21 ID:5ElXPw6e
おまんこボーイ
題名はキューティーエンジェルのままで
中身は敗北したキューティーエンジェルに代わり、闇蜘蛛姫一味が活躍するシーンが良いな
962 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 17:20:12 ID:YYmrKW35
↑グロッキーさん、またお名前変えたんですか?
963 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 21:18:53 ID:4ZJTdH+1
うりせーぇな糞ガギが
964 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 22:04:07 ID:YYmrKW35
↑何ムキになってんの?この人。ば〜か(^^)
965 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 22:41:23 ID:1uFaDLNe
↑死ねキチガイ
966 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 23:05:06 ID:YYmrKW35
↑その調子で1000までいったれ!
>>955つづき
「それにしても……」と有子はつぶやいた。「なんか熱っぽいな……」
今朝起きたときから感じていたのだが、少し身体が火照った感じなのだ。
「風邪でもひいたのかしら」
丁度、今から行くのは病院だしついでに診てもらおう、と思う有子だった。
病院に着き受付で百合恵を呼び出してもらう有子。
しばらくすると白衣をまとった百合恵が小走りにやって来た。
「ごめんね。待った?」
「ううん、大丈夫よ」
「どうしようかな」と百合恵が言う。「わたしの部屋に行こうか?」
二人の美女は並んで病院内の百合恵の部屋へ向かった。
百合恵は院内に個室があてがわれていた。四畳半くらいの広さしかない狭いものだが、一
応仮眠用のベッドなども置いてある。宿直のときなどはここで待機しているわけだ。
「ごめんね。インスタントだけど」
そう言って彼女は有子にコーヒーを出す。
ソファとテーブルというような気の利いたものはないため、有子は仮眠用のベッドに座り
百合恵は自分の仕事用の椅子に腰を下ろしている。
「それで、重要な話って…?」
有子は早速本題を切り出す。百合恵はコーヒーをすすると、「ふたつあるわ」と言って話し
始めた。
「貴裕くんを支配している魔物のレベルがあまりにも高いでしょ。今のままだと絶対に勝
てないと思うの」
確かにそれはその通りだ。祐美も自分もまるで歯がたたなかった。さらには皐月まで囚わ
れてしまったのだ。勝てる要素は皆無に等しい。では、どうする。
「それで……?」
有子はそう尋ねる。戦力アップのために他の退魔戦士たちを呼び寄せるのか?
日本には現役の退魔戦士があと三人いる。百合恵は彼女たちを呼び寄せるつもりなのだろ
うか?
「封印を解こうと思うの」
百合恵の言葉に、えっという顔をする有子。まさか……
「封印って…アレを?」
「だめかしら…?」
百合恵は逆にそう問い返してくる。
確かにアレは退魔戦士最強にして最大の武具ではある。だが、あまりにも危険だ。
「危険ね。アレをまともに扱える者がいるとは思えないわ」
もし、あれが暴走するようなことがあれば、何が起こるかわかったものではない。
「あなたでも無理?」
百合恵は有子にそう尋ねる。現役の退魔戦士の中では、もっともその能力が高いと評され
ている有子ではあったが、さすがにこればかりは自信がない。もちろん貴裕を助けるため
なら命など惜しくはなかったが、アレは我が身を犠牲にすればすむというような代物では
ないのだ。
「最後の切り札ってことにしましょう。使わずにすむならその方がいいわ」
「そうね。少し先走りすぎたかも……」
有子の言葉に百合恵は軽くため息をつきながら言った。
「ところでさっきふたつある、って言ったわよね?」
「ええ、これはそんな深刻な話じゃないわ。もうひとり助っ人を呼んでおいたの。いつに
なるかはわからない、って言ってたけど」
「誰?」
「操よ」
黒木操。有子と百合恵の同級生だ。クールで一匹狼的なところはあるがその実力は折り紙
つきである。有子としては現役退魔戦士ナンバーワンの実力は、彼女の方がふさわしいと
さえ思うほどだった。
祐美がまだあんな状態である以上、まともに戦えるのは自分と真理だけなわけだから、操
の参戦はかなり力強い味方と言ってよかった。
「それで、有子もなにか話があるって言ってなかった?」
自分の方の話が終わり、今度は有子の方へと話を振ってくる。
有子は鞄からあのFDを取り出すと、「これよ」と言って差し出した。
「パソコン借りるわ」
デスクの上にあるPCのスロットにFDを差し込み、ドライブを起動させる。
「読んでみて……」
有子はそう言って『日記15』を開いていった。
****************************************
真理が用具室のドアに手をかけたのと、五時間目の始業を知らせるチャイムが鳴るのとは
ほぼ同じであった。この時点で誰も体育館に姿を現さないということは、この時間にここ
を使用するクラスがない、ということと考えていいだろう。
これで外の様子を気にせず戦えるというものである。真理はドアを開け用具室の中へと足
を踏み入れた。
バレーやバスケットのボール、マット、跳び箱など体育用具が整然と並べられている。比
較的整理が行き届いているな、と真理は思った。
魔の気の方はというと、やはりこの一角から感じられる。先ほどよりは少し強まった感も
あるのだが、まだまだ微細であり過去に戦った魔物とは比べられないほど弱い。昨日一条
家で感じた邪気が100だとすれば1にも満たないだろう。
(雑魚か・・・)
真理は少しがっかりした。どうやら貴裕本人でも彼が送り込んできた魔物の類でもなさそ
うである。なにかの拍子に低級の魔物がここに出現してしまった、というところだろうか。
(まぁ、魔の存在には違いないから、丁重にお相手してあげるか)
真理がそんなことを考えていると、後ろからふふふ、という子供の笑い声が聞こえてきた。
「誰?」
彼女はその声に反応して、後ろを振り返る。そこには跳び箱の上にちょこんと座った少年
がこちらを向いて笑っている姿があった。どうやら、魔の気はこの少年が発しているよう
である。
一瞬、貴裕かと思った真理ではあったが、前に見た写真とは少し雰囲気が違うようである。
第一こんなに微弱な気の訳がない。
971 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 02:56:40 ID:loA/AsSm
↑この調子で1000まで行ったれって!
真理がどんな目にあってしまうのか楽しみです。
先手を打ち有子と真理を魔界に連れ去るの良いかも
魔界にも退魔戦士達が封印した魔戦士がいるかも?
975 :
ちんぽ男爵:2005/07/16(土) 16:12:51 ID:P1IH3mHs
↑だからグロッキーさんウザいですよ
バカ
ちんぽ男爵てアホ?
それなら他の人も、ウザイの?馬鹿なの?
977 :
名無しさん@ピンキー:
暇潰しにグロッキーさんも何か書いてくれませんか?グロッキーさんのオリジナル作品ってのも見てみたいですネ。