>>799つづき
「ちぇっ、貴裕おまえいつもどれくらいで戦ってんの?」
「15から20%」
「なんだ、結構出してるんだ。じゃ、僕もそれくらいでいくよ」
少年の髪が逆立ったかと思うと、強烈なパワーが彼の全身から溢れ出してくる。切断され
た両手足は意志を持っているかのように、少年のもとへとやってきてあるべき場所へとく
っついていく。
「そ、そんな……このパワー……貴裕と変わらないじゃないの!!」
しかも、それは15%から20%のパワーだというのだ。
「これほどのパワーがたったの20%だって言うの?」
皐月は全身が凍りついた。このふたりは魔物ではない。そんなレベルをはるかに超えてい
る。そう強いて言うなら……
「あなたたち、まさか……きゃぁぁぁぁ!!」
先ほどまでのスピードとは比べ物にならないほどの速さの攻撃が皐月を襲う。くやしいが
何をされたのかすらわからないでいた。
わかったのは壁か床に叩きつけられたということ、そして全身に激痛が走っているという
ことくらいだった。