>>710つづき
(な、なんて事なの……とにかく姉さんに知らさなきゃ)
祐美はあわてて有子に通信を送る。
「姉さん!お母さんが!お母さんが!!きゃあぁぁぁぁぁ!」
通信をしていた祐美にも触手が攻撃を仕掛けてくる。
「祐美姉ェ、だめだよ。これから面白くなるんだから、しばらくおとなしくしてなよ」
祐美は涼を抱きかかえたまま触手に拘束されてしまう。
「あン…貴裕、お願い放して…はぐう…」
祐美を拘束する触手がさらにきつくその身に食い込んでいく。
「祐美姉ェは、また後で可愛がってあげるよ」
そう言って貴裕は皐月の方へと向き直る。
「さぁ、皐月さん。僕を楽しませてもらうよ。いい声で鳴いてね」
貴裕の言葉が合図となったかのように、皐月の股間に伸びる触手は彼女の女の部分を隠し
ている布切れを奪い取っていった。
「はっ……くっ……」
皐月は動揺を相手に悟られないように声を押し殺す。孫の眼前に女のその部分をさらす
など屈辱の極みではあったが、そんな感情を表に出すと逆につけ込まれるのは必至だ。な
んとしても冷静に対処しなければ……
皐月は唇を噛み締め必死に耐えていくのだった。
だが、そんな彼女の思いなどまるで無視するかのように、蠢く触手はその攻撃の手を緩め
ようとはしない。露わになった股間への攻撃はもちろんのこと、着物の襟元と身八ツ口の
方から胸の隆起に向け侵攻を開始していくのだ。
皐月は、普段から和服をよく着ているためあまり目立たないが、有子や祐美に負けず劣らずの巨乳の持ち主である。さすがにここ何年かで少し垂れてはきているものの、熟れた女
の魅力を感じさせこそすれ、その魅力が損なわれることなどまるでなかった。
襟元を攻撃する触手は皐月の着ている着物をはだけさせようと、また身八ツ口から侵入し
た触手はその豊満な胸の隆起を犯そうと暗躍している。
双丘を揉みしだかれ、乳首を弄ばれる。さらに股間の方では挿入こそされてはいないが、無数の触手により女唇を愛でられ、肉芽を愛撫されている。さすがの皐月も身中から妖しい官能の渦が巻き起こってくるのを感じていた。
(はふン……だめよ……こ、こんなことくらいで…感じてちゃ…ふうン…)
必死になって淫猥な感覚と戦う皐月ではあったが、49歳という熟れに熟れたその肉体は、
自らの意思とは関係なく沸き起こって来る、いやらしい感覚に抗うことが出来ないでいる。
「くくっ、どう?そろそろ入れて欲しくなってきてるんじゃないの?」
皐月の心を見透かすかのように、貴裕はそう言って彼女の欲情を煽っていく。
「ば、ばかなこと言ってるんじゃないわよ…はうっ……だ、誰が……あふン」
強がる皐月を鼻で笑いながら、貴裕は余裕の表情で彼女に話しかける。
「へぇ、そうなんだ。ふふっ、その割にはダラダラといやらしい蜜が、溢れかえってるみ
たいだけど。まあ、いいや。じゃあ、頼まれたって入れてやらないよ」
貴裕は口の端をいやらしく吊り上げ、触手の動きをさらに激しくしていく。
「はうぅぅぅ、ひぃぃぃぃぃ!!ひゃめてぇ!はうン、あンあン…」
胸元を攻撃する触手がついに、皐月の着る着物の襟元をはだけさせてしまった。
ポロンとその豊満な胸の隆起が零れ落ち、貴裕の眼前に晒されていく。
「ひひひひ、偉そうなこと言ってる割に、乳首ビンビンになってるじゃないか。今ならま
だ間に合うよ。入れて欲しいんじゃないの?」
貴裕の悪魔のような甘いささやきに、思わず「入れて…とどめを刺して」と叫びそうにな
る皐月だったが、なんとか思いとどまった。
(こんなことで屈するわけにはいかな……ふ、うン、なんとかしないと…はあン…はうん)
淫靡な拷問を受け呪文を唱えようにも、集中することができないでいる皐月。
一方、触手は的確に彼女のツボの部分を愛撫するかと思えば、絶妙のタイミングでそのツボを外していく。
皐月の官能はピークに達しようとしていた。
(あ、あン……こんな……もっと、もっと……そこじゃなくて……)
彼女はじれったさともどかしさを感じ、さらなる刺激を得ようといやらしく腰をくねらて
いく。目の焦点は定まらず、口からは涎を垂らさんばかりだ。
皐月は自分の脳みそが蕩けてしまうのではないか、というような錯覚に陥っていた。
顔面は紅潮しあえぎともとれる(いやまさしくあえぎ声だ)いやらしい声が激しくなって
いく。
「はぁン…あああっ!あん、あッ、アアッ、アアアアア、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁン」
自らの歳もその立場すらも忘れ、ただひたすら淫猥な欲望に身を任せていく皐月。
そして…
「入れて……入れてください……」
ついに彼女はその言葉を口にした。それはかつて、退魔戦士ナンバーワンの実力者と言わ
れた女が、悪魔に屈した瞬間でもあった。