お母さんは正義のヒロイン

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 人工太陽光線AM砲はシステムエラーで使用不能、そして九条隊長の乗る1号機と連絡がとれないため
経験の足りない隊員たちはどうすることもできず、ガントレット二号は上空を旋回するばかりだ。
その間にウルトラヴィーナスは粘液によって地面に固定され、その触手は股関節へと向っていった。
「ダァッ!ハファーッ!!」(そ、ソコは…そこはやめて!ああっ…あなたぁっ!!)」
 早紀子は思わず亡き夫に助けを求め泣き叫んだ。もちろん巨人の身体を借りているため、
その叫び声は言葉にはならない。EGGのエリート隊員としてSPAT設立に尽力を注ぎ、
部下たちに厳しく接してきた歴戦の勇士が一人の「女」に戻ってしまったのだ。
 夫を亡くした後も早紀子の凛とした仕事ぶりと母親ならではの色香にひかれ、
近づいた男はたくさんいた、が、それでも子供たちと生きていく道を彼女は選んだのだ。
 しかしいくら操をたてたとしても、子供を産んだ後も激しく愛し合い続けた夫婦関係を
いきなり絶たれてしまい、正直、早紀子の女盛りの肉体は困惑していた。もちろん
そんな事は口には出さず、ひたすら仕事に没頭して気持ちを封印していたのだ。
「ヘアッ!ウゥア〜ッッ!!(だめよ早紀子!こ、声を出しちゃ…だ…め!)」
 10年振りに早紀子の股間を触ったのはベチョベチョと音をたてる粘液まみれの触手だ。
腹部から腿のつけねを太い触手で撫で回され、そして赤いラインに隠されてはいるが
うっすらと見える女の証しである肉の溝は細い触手でスッ、スッと、なぞるように這いずりまわる…
 胸の結晶・カラータイマーの音は弱くなったが、ウルトラヴィーナスの叫び声は大きさを増していた。
(隊員たちに…部下にこんな浅ましい姿を見られるなんて…みじめだわ…)
 心の奥底に隠していた肉の悦びがこんな姿で、しかも部下たちの見ている前で露見されてしまうとは…
早紀子は頼りなく旋回するガントレット二号をまともに見ることは出来なかった。
445402:2005/05/01(日) 00:31:00 ID:BkIIZntB
 ガントレット二号では役に立たずの3隊員がSPAT基地に連絡を入れるのも忘れて
ウルトラヴィーナスの危機に魅入っていた。外観は銀と赤の体色の…おそらく宇宙
よりの使者と見受けられる巨人だが、ふくよかな肢体はまさに女性そのものである。
それが全身を舐めまわされてあられもない声をあげているのだから興奮するなという方が無理な相談であろう。
 真っ先に我にかえったのは機内警報にようやく気づいた操縦担当の剣隊員であった。
「佐久間隊員、吉田隊員、後部ハッチが稼動しているであります!」
「おいおい、乗っているのは俺たちだけ…ほ、本当だ!だ、誰だ!」
 そうこうしてる間に後部ハッチの中から小型マシン・ガントレット3号が飛び出した。
「本日より配属されました訓練生の九条善です、これより救援任務に取りかかります!」
「同じく九条愛訓練生です…あの、ごめんなさい!母が心配だったもので…」
 養成学校を卒業し、見習い隊員として派遣された早紀子の子供たち…善と愛(ともに20)だ。
父と母の夢でもある仕事につけた喜びが兄妹を大胆にもガントレットへと密航させたのである。
「お兄ちゃん、1号機よ!早く母さんを助けないと…」
「今は「隊長」だ!それに…1号機には誰も乗っていない」
 確証は無い、だが善の脳裏から響く早紀子の悲鳴は1号機からは聞こえてこないのだ。
「乗っていない?じゃあ何処にいるの?母さ…隊長は」
(愛には聞こえないのか?あの巨人の方から声がするんだ…俺の気のせいなのか)
「可能な限り怪獣に接近する!今のうちに愛は脱出しろ」
「わ、私だってSPATの一員なんだから!お兄ちゃんのテクを信じてますって!」
446402:2005/05/01(日) 00:59:18 ID:BkIIZntB
 善と愛が決死の覚悟で望んでいる間にウルトラヴィーナスは完全に粘液で固定されてしまった。
怪獣はなおも攻撃の手を緩めなかった。特に下半身を責める際の反応に興味を示したようだ。
小さい…とはいえ40mの巨人である、女の真珠も人間の頭部ほどの大きさがある。
細かい触手が幾重も絡まり、敏感な部分を絶妙なバランスで刺激を与え続ける…
「ヒア〜ッ!!(触らないでっ!あ、頭が…痺れて…こんなバケモノにいいぃぃ!!)」
強い刺激の時は全身を跳ね上げ、弱い刺激には身体を振るわせるウルトラヴィーナス。
人類が初めて体感する愛撫に早紀子は悶絶するのが精一杯であった。
(みんな見ていないで助け…や、やっぱり見ないでっ!見ないでぇぇっ!!)
「ジャアッ!アファ〜ッ!!ウォア〜ッ!!」
 固定されて殆ど動けなくなった肢体を何度ものけぞらせる。何度も悲鳴をあげた後、
やがてウルトラヴィーナスは全身を細かくケイレンさせた。
宇宙の守護者が自分と同じように星を守る戦士を信頼し、肉体を貸した結果がこの有り様である。
二つの正義の意志は知能の低い怪物の急所責めの前に屈してしまったのだ。
隊長としての威厳も、母としての誇りも、愛する夫への想いも、性感の波に呑みこまれてしまった。
 絶頂に導かれてしまった屈辱からか、ウルトラヴィーナスはピクリとも動かなくなった。
ピコ…ピコ…ピコ…タイマーの音は途切れ途切れになり、両の瞳がチカチカと明滅をはじめた。
母なる光の女神のエネルギーは完全に尽きようとしている…
447402:2005/05/01(日) 01:05:00 ID:BkIIZntB
『九条早紀子よ…私の声が聞こえますか?太陽の光を集めてもう一度立ち上がるのです』
 早紀子の脳内に巨人の声が鳴り響いた。一体化してウルトラヴィーナスになった時点で
巨人の意志は早紀子の思考の奥で眠りについた。2つの生命を維持するための眠りのため、
早紀子の思考に語りかけているだけでも危険なのだが、今はそれどころではない状況なのだ。
『太陽エネルギーを蓄えた後に両腕をクロスさせて解き放…』
 長時間のコンタクトは肉体の崩壊を招くため、声は途中で消えた。しかし早紀子の
希望と闘志を蘇らせるには充分であった。
 
「こいつ!なんとか巨人から引き離さないと!!」
 善は3号機を巧みに操り、怪獣の注意を引きつける。探査や偵察が主任務の機体のため
武装は小型レーザーのみなので、ここは善の操縦テクニックにかかっているのだ。
「お兄ちゃん、こんなコトして何になるっていうの?」
「俺にもわからないよ!でもあの巨人を助けないと…!!」
(母さんの声が聞こえたなんて言っても…信じないだろうな)

 怪獣が3号機を追いまわしている間にウルトラヴィーナスはカラータイマーに意識を集中する。
悲壮な赤い灯に太陽の光が注ぎこまれると、徐々に点滅の音が早まり…そして青に戻る!
「デュア〜ッ!!(身体が温かい…3号機、そこから離れなさい!!)」
「愛!説明してるヒマは無い、急速離脱するぞ!!」
 身体を覆う粘液を引き剥がして正義の聖母が立ちあがる。3号機は全速力で上空へ逃れた。
448402:2005/05/01(日) 01:08:11 ID:BkIIZntB
「シューワッチ!!(これでもくらいなさい!!)」
ウルトラヴィーナスは言われた通りに両腕を構えると真っ赤な光線が発射され、
怪獣は一瞬で粉々になった。長い闘いは幕を閉じたのだ。
援護を買って出た3号機に感謝を込めてウルトラヴィーナスは無言でうなずく。
(ありがとう、誰が乗っているのかしら?…あ、ああっ!?善、愛までっ!!)
 ピコピコピコ…早紀子の心境を察するようにカラータイマーが赤に変わった。
先程までの痴態を…怪獣にイカされる無様な姿をを子供たちに見られていたのだ。
「イ、イヤア〜ッ!!」
 ウルトラヴィーナスはその場から逃れるように高く飛び立った。部下や我が子に
恥ずかしい姿をさらけ出してウルトラヴィーナスは苦い初勝利を手にしたのだ。

<ひとまず終了です。また何か思いついたら書いてもよろしいでしょうか?>