>>13続き。あゆの上履きが気になったみゆは・・・
「あゆ、ルーズは洗っていないのかな・・・だとしたら上履き臭いかも」
床に放り出されたあゆの上履きが気になりだしたみゆ。
「みゆのとどっちが臭いかな・・・あゆの上履き、嗅いでみたいな・・・。
やだ、何考えているんだろう。でも・・・匂い嗅ぎたい・・・!」
みゆは体の奥が熱くなるのを感じた。放課後が待ち遠しかった。
やっと放課後が来た。「あゆ、これからどうする?」みゆが尋ねた。
「うん、読みたい本があるから図書室に行こうかな」あゆは答えた。
「じゃあ私も付き合っていい?」「オーケー、一緒に行こう」
二人は図書室に入った。暑さのせいか、いつもの放課後より生徒が少ない。
受付に常駐しているはずの司書は、都合で休んだのか姿がなかった。
読書にふけるあゆ。みゆはといえば、本を読む振りをして上履きチェック。
あゆの上履きは一度も洗濯していないのか、全体が黒ずんでいた。
特に潰された踵は黒光りしていた。爪先も擦り切れ穴が開きそうだ。
あゆはここでも上履きを脱いでいた。汚れた中敷きが丸見えだ。
「私のと同じくらい汚れてる・・・きっと匂いも・・・」みゆは唾を飲んだ。
「あ〜やっと読み終わった」あゆが声を上げた。もう夕方が近い。
いつしか他の生徒は姿を消し、図書室はみゆとあゆの二人だけだった。
「帰ろうか、みゆ」あゆが腰を上げたが、みゆは席を立とうとしない。
「あゆ・・・お願いがあるんだけど・・・」躊躇いがちに切り出したみゆ。
「どうしたの?」あゆが尋ねる。みゆは何か言いにくそうだ。
「あゆ・・・私たち友達だよね・・・友達の頼みを聞いてくれる?」とみゆ。
「水臭いな〜、みゆの頼みなら何でも聞くよ」あゆは無邪気に答える。
「本当だね・・・じゃあお願い・・・あゆの・・・あゆの・・・」みゆは真っ赤だ。
「私の何?」「・・・あゆの上履き・・・嗅がせてほしいの」声が消え入りそう。
「えっ!?」さすがのあゆも驚きを隠せなかった。(つづく)