GTS(喰い系)スレッド

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749気が向いたので書いてみた
科実習-粒津武小学校6年3組の場合-

「みなさん、今日は待ちに待った理科の実習です。とても危険なので、先生の言うことをよく聞いて
自分勝手な行動をしないように」
「はーい」
「それでは理科室へ移動しまーす」

 粒津武小学校6年3組、生徒数39人。
 担任の田辺麗(23)は教師になって初めての引率と言うこともあり、緊張していたがそれも無理からぬ
ことであった。
 何しろ、今回の実習と言うのは諸般の事情で生徒に全く事前説明をしないまま強行されるのだ。その行き先は
「人間の体の中」である。
 現在の学習指導要領では小学6年の理科で人体の構造を教えるのだが、ここ粒津武小学校は九井景大学
医学部と工学部の共同実験モデル校に指定されてしまい「ミクロ化して人間の体の中を探検しながら学習する」
と言う突拍子もないことを今年からやることになってしまったのだ。
 そして、同じ学年の教師が尻込みする中でくじ引きの結果、麗が受け持つ3組がいちばん最初に
この無謀な実習をやることになってしまったのであった。

 30分後。
 理科室を埋め尽くすほど大がかりな物体縮小装置によって訳もわからないまま1.3〜16.センチに縮小された
6年3組一行・合計40名はなぜかスプーンでスープ皿の上に乗せられ、家庭科室へ運ばれて行った。

 粒津武小学校・家庭科室。
「いいですか? 今からちょっと変わった料理を食べてもらいます」
「はい」
「決して体に毒ではないですから安心してください。それと、料理は絶対に噛まず舌で転がしながらよく味わい、
最後に丸呑みしてください」
「はい」
 6年1組担任・尾留富須世(46)は教え子である清田伊奈子にくどくどと新種の「料理」――と言っても、特に
変わった調理を施したものではないのだが――についての事前説明を施していた。
750749より続き:02/12/03 20:53 ID:UdZY0uSk
 そして数分後。
「さぁ、どうぞ」
 伊奈子の前に出されたスープ皿にはスープは入っておらず、ミニチュアサイズの人間のようなものが40匹ほど
スープ皿を見下ろす伊奈子に驚いたかのようにワーワー、キーキーとわめいていた。
「あの、先生、これって……」
「『つぶ人間の活け作り』です。黙ってお食べなさい」
「……やだ、なんか気持ち悪い」
 伊奈子は皿の中でひしめき合っているつぶ人間たちの中になんだか見たことのある顔がいくつもあるような
気がした。と言っても、そんな気がしただけで小さすぎて確かめるのは無理そうだったが。
 伊奈子は恐る恐る手にしたスプーンで皿の中身を掬い上げた。

「うわーっ! 助けてっ! 僕、食べられれちゃう!」
「紫由くん!」
「……あわわわ……伊奈子ちゃんが僕たちを食べちゃうなんて……」
 訳もわからずミクロ化され、学年のアイドル・伊奈子に美味しく(?)いただかれることになってしまった6年3組
一行はスープ皿の上で完全にパニック状態だった。
 スープ皿は縁に油でも塗ってあるのかツルツルして登れない。このまま伊奈子の繰り出すスプーンに運ばれて
口の中へ放り込まれるしか無いのだ。
「みんな、落ち着いて! ちゃんと先生の引率に着いて来れば無事に帰れますから」
 麗は担任としてパニクっている生徒たちを鎮めようと必死になったが、スープ皿の上で繰り広げられる
小さな混乱は拡大するばかりであった。
 ポイッ、パクッ、モグモグ
「きゃぁぁぁぁぁ!」
「ひぇぇぇぇぇっ!」
 2分後、総勢40名の6年3組一行は全員が伊奈子の口の中へ放り込まれてしまっていた。
751750より続き:02/12/03 20:54 ID:UdZY0uSk
「あわわわわ……」
 伊奈子が口の中でモグモグする度に6年3組の生徒たちはもみ合いへし合い、唾液でベトベトになって行く。
「やだぁ、気持ち悪〜い」
 途中、前歯や奥歯がカチッと音を鳴らすたびに口の中でその音がこだまし、生徒たちを恐怖に陥れる。
「ひぇぇ、あんな歯で噛み潰されたら死んじゃうよ〜」
 その中で、4年まで伊奈子と同じクラスだった紫由倫佳は目の前で繰り広げられるこの世の物とは思えない
後継に、特に激しく衝撃を受けていた。
(……そんな、伊奈子ちゃんがこのギロチンみたいな歯で僕たちを噛みちぎって食べてしまうなんて……)
「いやだぁぁぁぁぁーっ!!」
 三仁は全身をのけぞらせて伊奈子の舌の上を転げ回り、真っ暗な洞窟を思わせる口腔の奥深くへ単身、
飛び込んで行った。

「――えっ?」
 口の中で蠢くつぶ人間たちを噛み潰すまいと全神経を集中させながら舌で転がし続けていた伊奈子は、
聞き覚えのある叫び声をかすかに――それでいて、ハッキリと耳にした。
「……なんだか今、誰かが『いやだ』って叫んでたような……」
 その声に聞き覚えがあるのは確かだが、どうしても思い出せない。
「……やっぱり気持ち悪いな、でもちゃんと食べないと先生に怒られるし……」
 伊奈子は意を決して、口の中でモゴモゴしているつぶ人間たちをのどの奥へ追い立てた。
 ゴクリッ

 さっきよりも数え切れないほど多くの断末魔の叫びが、伊奈子ののどの奥でかすかにこだました。

(つづく)
752749:02/12/03 21:00 ID:UdZY0uSk
誤字訂正

>>749の1行目
×科実習→○理科実習

>>751の10行目
×三仁は→○倫佳は

「倫佳」は「のりよし」と読みまつ。少年です。