鶴岡市馬場町の市役所地下食堂で来月から毎月、地元の伝統食メニューを提供する「鶴岡伝統食の日」を設けることになった。
四季折々の汁物と「つや姫の塩おにぎり」のセットを基本とする方針で、その第1弾となる「だだちゃ豆のみそ汁」セットの試食会が19日、
同所で行われ、関係部署の職員らが味や値段などを吟味した。
ユネスコの創造都市ネットワーク(食文化部門)の登録を目指す同市で、いわば膝元から鶴岡の豊かな食文化を発信する狙い。
地下食堂を運営する鶴岡ホーム給食協同組合(富樫俊夫理事長)が鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・榎本政規市長)、市食育・
地産地消推進協議会(東山昭子会長)と連携して実施する。
当面は鶴岡が誇る「汁文化」に焦点を当てる。第1弾は来月26―30日の5日間、旬の枝豆をさやごと入れた「だだちゃ豆のみそ汁」と
「つや姫の塩おにぎり」、小鉢1品、漬物をセットにし、価格480円で1日30食程度を出す予定だ。
試食会には榎本市長や山形在来作物研究会長の江頭宏昌山形大農学部准教授のほか、農林水産、商工観光、健康福祉、管財の
各部門の職員、合わせて約20人が参加。民田ナスの漬物、地元産サケのつみれの小鉢を添えて提供された。
榎本市長は「とても良いこと。伝統食を忘れかけている市民や観光客への良いPRにもなる」、江頭さんは「地域のシンボルである
市役所で、安く食べられるのはいい。伝統食を大事にという意識が高まるのでは」と期待。若い女性職員の中には「汁の量はもっと
少なくてよい」「芋煮など汁だけ単品でも出してほしい。自宅から白いご飯を持ってくれば、それで立派な昼食になる」と量や家計への
配慮を求める声もあった。
地下食堂ではこれまで、飯米に地元産はえぬきを使っているほかは、特に地元にこだわった料理は出してこなかった。富樫理事長は
「反応を見ながら、鶴岡らしい料理をもっと出すことも検討したい」と話した。
9月以降も毎月、四季折々の汁物を5日間ずつ出す予定で、メニュー候補には芋煮や納豆汁、イギス(エゲシ)汁、エビ汁、
孟宗(もうそう)汁などが挙がっている。
地下食堂は平日の午前11時―午後2時に営業しており、一般も入れる。
ソース(全国郷土紙連合・荘内日報)
http://www.kyodoshi.com/news/10284/ 写真=第1弾として提供する「だだちゃ豆のみそ汁」「つや姫の塩おにぎり」のセット
http://www.kyodoshi.com/media/news/photo/shonai/2013/07/20/b01293593a4715d437712c374504fb55.jpg