和歌山県の日高地方生活研究グループ連絡協議会(後藤明子会長)は本年度から、シカ肉を使った料理教室に講師を
派遣する取り組みを始める。連絡協では手軽に作れるお薦め料理のレシピ冊子を作っており、会員有志でつくる
「シカレディース」が日高地方だけでなく県内各地に出向いてシカ肉の魅力を伝える。県によると、県内の生活研究グループ
では初めての取り組みという。
生活研究グループは地域の農家らでつくる組織。連絡協はみなべ町や印南町、由良町、日高川町、御坊市にある団体で
構成している。
連絡協では昨年10月、有害鳥獣として日高地方でも多く捕獲されているシカを家庭料理の材料として普及させたいと
「シカ肉の魅力発信!」と題した催しを由良町で開催。各生活研究グループが考案したシカ肉料理計24品を、出席者の投票
によって審査する「美味(おい)シカ料理コンクール」を行った。その際にみなべ町の南部川生活研究グループが作った
「鹿肉のつみれ味噌(みそ)鍋」が大賞に選ばれたほか、印南町のメンバーが考案した「シカ肉ロール巻き」は、県などが
ことし2月に行った「わかやまジビエレシピコンテスト」で入賞した。
■レシピ冊子も発行
これら24品のレシピをまとめた冊子「紀州日高のとっておき美味(おい)シカ料理」を、連絡協と日高地方農業振興協議会、
日高地方農業改良普及推進協議会の3団体で協力し、5千部発行。コンクールに出品された料理の作り方をカラー写真を
使って紹介している。
日高振興局(御坊市)で12日に開かれた連絡協の総会でこの冊子を活用した料理教室にメンバーが出向く取り組みを決めた。
会員有志で「シカレディース」を結成し、隊長には後藤会長が就いた。要請があった団体やグループの所にメンバー2、3人
が出向いてレシピ集を基に料理を教える。講師派遣は無料だが、交通費は負担してもらう。
活動は県内全域で行う。会場や材料などは基本的に希望する団体が用意するが、使用するシカ肉の準備については相談
に応じる。活動期間は農繁期などを除いた7〜12月を予定している。
後藤会長は「シカ肉は安くて低カロリーで高タンパク、鉄分も多くて女性らに特に向いた食材。農作物を荒らす鳥獣害が深刻
だが、少しでも肉の消費を増やすことで対策にもつながれば」と話している。
レシピ集は日高振興局農業振興課などで配布している。問い合わせは同課へ。
(※問い合わせ先省略。ソース元でご確認下さい)
ソース(紀伊民報)
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=250753 写真=日高地方生活研究グループ連絡協議会などが作ったシカ肉料理のレシピ集
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/newsphoto/2507531.jpg