児童数の減少によって二〇一二年度で閉校するつくば市立山口小学校で、閉校式が開かれた。全校児童八人や教職員、
地域住民ら総勢約二百五十人が出席し、創立から百三十一年余りを迎えた学びやに別れを告げた。
筑波山麓近くに立つ同校は一八八一年十月、山口尋常小学校として開校した。児童数は最も多かった一九四五年度に
二百四人に上った。しかし、住民の市街地への流出や少子化で二〇〇三年度には五十人を切り、近年では入学者がいない
年も。運動会などの学校行事は地元住民も参加して盛り上げていた。
一二年度の児童数は一、三、四、五年の男女計八人で、教職員は十一人。県教育庁のまとめでは、児童数は県内の
市町村立の小学校で、高萩市立君田小学校の六人に次いで二番目に少ない(昨年五月現在)。つくば市教委によると、
保護者から「もっと多くの子どもたちと一緒に集団生活をしながら学ばせたい」との意見が寄せられたことなどから、
約一・五キロ離れた市立北条小学校(児童数約二百人)への統合が決まった。
二十四日に開かれた閉校式では、児童八人がステージ上に並んで学校行事の思い出を披露し「どんなときもみんな一緒
でした。励まし合った日々を忘れません。山口小での思い出を胸に僕たちは前に進みます。ありがとう山口小学校」と力強く
語った。水野尚芳校長は「子どもたちとの別れはつらいが、八人は(新しい学校で)今までできなかったことを体験できると
信じている。一人一人の活躍を願っています」とエールを送った。
会場には学校行事の様子を収めた多くの写真が飾られ、式の最後には出席者全員で校歌を歌った。三年生の妹、心さんと
一緒に通学した五年の原品空君は「(地元から)いろんな人が来た運動会が一番楽しかった。北条小で友だちをたくさん
つくりたい」と話した。
市教委によると、学校跡の用途は地元住民と話し合って決めるという。
ソース(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20130328/CK2013032802000153.html 写真=閉校式で校歌を歌う山口小の児童(前列中央)や地元住民ら
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20130328/images/PK2013032802100050_size0.jpg