”縄跳びプロ 栃木元気に”
縄跳びを通して本県の魅力を全国に発信しようと、真岡市の「なわとびパフォーマー」
生山(いくやま)ヒジキさん(30)(本名・雅士)が28日、本県デビューする。
県内の小学生に縄跳びの指導をする予定で、生山さんは
「県内で縄跳びを広めるとともに、全国で披露する時は栃木県をPRしたい」と張り切っている。
(丹下信之)
生山さんは東京都出身。小学校3年の時、縄跳びが上手な女性担任に気に入られたくて
一生懸命、練習したのが始まりだ。
大学時代は、俳優デビューした友人に感化されて芝居の道に入った。
有名になるには一芸が必要だと思い、大学卒業後、日本ロープスキッピング連盟に入って
本格的に技の習得を始めた。
2007年に縄跳びチームに入り、イベントや小学校で披露する「プロ」として歩み始めた。
芝居も続けていたが、「体が動く時に縄跳びをしないと後悔する」と劇団を退団。
昨年5月には自分のチーム「なわとび小助」を作った。
生山さんの演技は、音楽に合わせる「フリースタイルなわとび」。
跳んだり跳ねたり踊ったりする楽しいショーだ。
子どもに縄跳びの面白さを分かってもらってから指導に入る。
二重跳びができない子には、ロープの回転が速くなるよう結び目をつくって長さを短くし、
太ももを2回素早くたたくイメージを伝える。
「跳べた瞬間、ハッとする子どもの表情を見るのが好きなんです」と話す。
秋から冬にかけて、関東地方の小学校を中心に、多い月は15〜20校を巡る。
だが、栃木県だけはこれまでオファーがなく、イベントでも訪れたことがなかった。
縄跳びは学習指導要領で道具を使った運動として例示されており、県教委によると、
子どもが目標を持って取り組めるため、ほとんどの小学校で取り入れている。
しかし、県内に「なわとび連盟」のような公的組織はなく、専門の指導者もいないのが現状だ。
生山さんは今年7月、芳賀地区の観光資源を発掘・発信して観光客を誘致する
「観光パフォーマー」として地元NPO法人に雇用され、本県で縄跳びを広めることも視野に真岡市に移り住んだ。
県教委は、各市町教委に生山さんの経歴を紹介するとともに、
「来年度は指導者なりアドバイザーなりをお願いしたい」として活躍を期待している。
生山さんも「いずれ県内でなわとびの世界大会を開きたい」と意気込んでいる。
デビュー公演はきょう28日午前11時と午後2時、道の駅「うつのみや ろまんちっく村」のステージで行われる。
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本県デビューに向けて真岡市の大前神社で練習する生山ヒジキさん(16日)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20121027-211878-1-L.jpg 読売新聞(2012年10月28日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20121027-OYT8T01144.htm