和歌山県内の菓子店9店は、紀南地方のポンカンジュースを使った夏季限定「紀州ポンカンプリン」の販売を始めた。各店で
アイデアを出しながら共同開発したもので、加盟店は「レシピは一緒だが、ポンカンジュースの産地が店によって異なるので、
各店舗で味の違いも楽しんでほしい」と話している。
開発したのは県菓子工業組合青年部(14人)の有志9人。昨年12月から月に1回ほど集まり、試作を繰り返して完成させた。
この取り組みは3年目で、これまで紀中の湯浅しょうゆや紀北のショウガを使ったプリンを作ってきた。
ポンカンジュースは、串本町姫や那智勝浦町狗子ノ川で生産されているものを各店で選んで使っている。豆乳プリンの上に
甘酸っぱいポンカンゼリーが乗った2層構造で、中に入った軟らかい餅がアクセントになっている。餅は冷やしても硬くならないように
工夫を凝らした。材料に卵は使っていない。
緑色のようかんをポンカンの葉に、蜜漬けした小豆をへたに見立ててポンカンを表現。包装は鮮やかなオレンジ色を使い、全面に
ポンカンを描いて分かりやすさを重視した。器は多治見焼を使い、涼しげな雰囲気に仕上げている。
メンバーの一人で「菓匠 二宮」(田辺市下屋敷町)の二宮茂樹専務(49)は「全店舗で約8千個の販売を目指している。
ポンカンの風味をまず味わってもらって、豆乳プリンの味も一緒に楽しんでもらえたら」と話している。
販売期間は8月末までの予定だが、売り切れ次第終了する。価格は280円。
「菓匠 二宮」以外の参加店は次の通り。
御菓子司 鶴屋忠彦(和歌山市)
粉吉(和歌山市)
和菓子司 南海堂(御坊市)
京菓子 福田屋(田辺市)
清月菓舗(串本町)
儀平(同)
ねぼけ堂(那智勝浦町)
洋菓子のエンゼル(新宮市)
ソース(紀伊民報)
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=233210 写真=和歌山県内九つの菓子店が共同で開発した「紀州ポンカンプリン」
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/newsphoto/2332101.jpg