【調査】子供に語り継ぎたい昔話 1位は「桃太郎」[12/05/17]
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やまとななしこ:
桃太郎もそうだが、「川に流されていた赤子が拾われ、大成して大きな功績を成す」というのは
モーセやペルセウスなど、世界中で広く見られる貴種流離譚の一種である。
多くの場合主人公の正体は王家の血筋というパターンになっている。
これは桃太郎がただの孤児ではなく、皇族の一員である事を意味している。
事実、彼の正体は吉備津彦命であった。
なお、日本仏教や神道の礎を築いたのが「秦河勝」という渡来人・秦氏出身の豪族であり、
一般に聖徳太子が打ち出したとされる様々な政策も、この男の発案によるものである。
後世平城京から平安京へと遷都を進めたのも秦氏であり、平城京の大極殿は
この秦河勝の邸宅の上に建てられている。
天皇家は秦氏の住処に移住させられたのである。
秦河勝はただの豪族ではなく、秦氏一族を統べ日本を裏から操ってきた影の帝であり、
今日まで脈々と続く日本文化や宗教の形を整えた男でもあった。
この男もモーセ同様、偉大な宗教人であり、幼少期に河から拾い上げられ、
異民族の国で大きな出世を遂げたという伝説があり、
ある意味桃太郎とは、吉備津彦の物語であると同時に、秦河勝の物語とも言えるのである。
対する桃太郎の宿敵は鬼だ。
では、鬼とは何であろうか?
元々中国において鬼(クイ)とは不可視の悪霊の事であり、
それゆえ古代日本では「見えないもの」という意味で隠(おに)と呼ばれていた。
つまりは幽霊なのである。
では、なぜ時代が下るとそれが角を生やし、虎の腰巻を巻いた蛮人の姿になったのか。
それは前出の、鬼の原型となった悪霊は、
艮(うしとら)=鬼門よりやって来るとされる不吉な存在だったからだ。
そこで目に見えない存在を、民衆がわかり易く翻案する上で、
丑(うし)の角を生やし、寅(とら)の皮を巻いた怪物として創造されたのである。
彼らが赤ら顔の大男であるのは、古代日本には既にシルクロードを通じて
トカラ人(中央アジア人)、ペルシア人、秦人(ローマ人)などが訪れていたらしいが、
そうした大柄な異国人の姿が投影された結果なのかも知れない。