◇豊橋のアジアゾウ妊娠が確定
豊橋市のんほいパークで飼育されているアジアゾウのアーシャー(推定33歳)の
妊娠が確実になった。超音波(エコー)検査で調べたところ、胎児が動いていた。
出産時期は来年の8〜10月。同園は年明けから出産に備えて赤ちゃんゾウ用の
部屋づくりに取りかかる。
13日に群馬サファリパークの川上茂久園長や、アーシャーをのんほいパーク
に貸し出した上野動物園(東京)の獣医、飼育係が来園し、超音波検査を行った。
検査はアーシャーを鎖で動けなくした後、川上園長が検査器具を肛門から直
腸に押し込み、直腸の下側にある子宮に超音波を発して調べた。
検査に立ち会ったのんほいパークの獣医師、今田七重さんによると
画面にはかなり大きなかたまりの動く姿が写っていた。川上園長は
「体重は10キロぐらい」と説明したという。
アーシャーは昨年10月6日に来園。当時1頭で飼育されていた
オスのダーナ(推定38歳)とはすぐに仲良くなった。
同園は昨年12月に交尾を確認して以降、アーシャーに発情兆候が
見られないことや糞尿中の黄体ホルモンが高い値を維持していることから
妊娠の可能性が高いとして、超音波検査の時期を探っていた。
アジアゾウの妊娠期間は約20カ月であることから、
順調に推移すれば出産時期は来年の8〜10月になりそう。
出産間際の工事はアーシャーに悪影響を与えることが危惧されることから、
同園は年明けから出産に備え、赤ちゃんゾウ用の部屋づくりに取りかかる。
予定では現在アーシャーの寝室に隣接したエサ置き場を改築し、
幅3メートル奥行き4メートルほどの部屋をつくる。
国内でのアジアゾウ繁殖例は少なく、これまで王子(神戸市)と
市原ぞうの国(千葉)で計3頭誕生しているのみ。
斎藤富士雄園長は「のんほいパークでは03年3月にシャンティーが出産目前に
母子ともに死亡した例がある。過去の例に学びながら、万全を期して出産に
備えたい」と話している。
ソース(東愛知新聞)
http://www.higashiaichi.co.jp/today_news/101223t/10122301.html ▽写真
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