童謡「赤とんぼ」のふるさとをPRする兵庫県たつの市で、ゆるキャラ「赤とんぼくん」が誕生し、
3日に開かれた市民まつりで披露された。遅まきながらゆるキャラ界へ参戦した赤とんぼくんに、
市民はどんな期待をかけるのか。まつりの会場でたずねてみた。
秋晴れの空の下、たつの市民まつりは市役所周辺で開かれた。人間カーリングやスタンプラリーなどの
催しでにぎわったが、メーンイベントは市役所前ステージであった赤とんぼくんのお披露目式だ。
司会の女性が名前を発表すると、ミスたつのの2人に連れられて赤とんぼくんが登場。
見物客から「かわいい」と声が上がった。
市によると、赤とんぼくんのデザインは高松市のグラフィックデザイナー瀬戸良一さん(48)の作品。
愛称は436点の応募から、市内の中学1年前田悠兵さん(12)らのアイデアが選ばれた。
着ぐるみは185センチで赤い体に4枚羽をつけており、胸の「T」は「たつの」と「とんぼ」の
頭文字に由来する。制作費は約50万円という。
家族とともにお披露目を見ていた同市龍野町の小学校教諭田口さん(33)は
「ほかのゆるキャラに負けず、どんどん活躍してほしい」と期待。
同市龍野町の大学生浜田さん(22)は「見た瞬間、私の中のゆるキャラ順位で上位になりました。
ひこにゃんと比べてもかわいさでは負けない」と太鼓判を押した。
同市揖保川町の主婦森口さん(61)は「よそのキャラクターを見ると『もうええわ』と思う」と
話しつつ、「でも自分の住むところに誕生すると、応援したくなる。これで市が盛り上がるんなら
ええんとちがうかな」
一方で辛口の意見も。たつの市生まれで、今は三木市でパッチワーク教室を開く二杉さん(64)は
「子どもは喜ぶけど、大人はどうなんやろ。50万円かかるのなら自分たちで作ってもよかったのでは」
と話していた。
とはいえ、地元の子どもたちや親子連れからは記念撮影を求められ、すぐに人気者になった赤とんぼくん。
たつの市立室津小5年の植戸君(10)は「たつのにキャラがいないのはさみしかった」。
子どもと訪れた同市龍野町のパート従業員大河さん(40)は「今の子どもたちは赤とんぼに
あまりなじみがない。ゆるキャラで地元の子どもたちが赤とんぼを知り、ふるさとに愛着をもってくれたら
いいなと思う」と話した。
市商工観光課の真殿課長は「今後は多くの催しに参加して市をPRし、一目でたつの市のキャラだと
言われるように育てていきたい」と話していた。
ソースは
http://www.asahi.com/special/chara/OSK201011040003.html 画像は
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