◇けんか祭り 最高潮
「灘のけんか祭り」で知られる松原八幡神社(姫路市白浜町)の
秋季例大祭は15日、本宮を迎えた。ハイライトの「みこし合わせ」では、
今年の「年番」を務める松原地区がみこしを激しくぶつけ合い、
他の6地区は勇壮な屋台の練り合わせを披露。桟敷席を埋めた
約10万人(飾磨署発表)が、その迫力に酔いしれた。
7年ぶりにみこし合わせをする松原地区の練り子ら約600人は早朝、
「露払いの儀」や海水につかる「汐(しお)かきの儀」で心身を清めて準備。
担ぎ役の会社員加藤生也さん(41)は「秋の海は冷たくて体が震えたが、
身も心も引き締まった」と本番に臨んだ。
みこし合わせは同神社の西約1キロにあるお旅山の練り場で行われた。
「ヨーイヤサー」のかけ声に合わせて、重さ300キロ以上のみこし3基が
何度も激突。みこしが激しく壊れるほど神さまが喜ぶとされ「メリメリ」と
大きな音をたてて金色の屋根飾りがはじけ飛ぶ度に、客席が大きくどよめいた。
続いて各地区の屋台が練り場に登場し、大きく上下に動くなど
思い思いの練りを披露。屋台2〜4台が押し合う場面もあり、
会場を沸かせた。
初めて訪れた姫路市上手野、パート調理員柳内千恵美さん(51)は
「みこし同士がぶつかる様子は、聞いていた以上の迫力」と興奮。
東京都八王子市から訪れた中央大3年高橋一貴さん(21)は
「若者もお年寄りも一緒になって盛り上がり、地域全体が
祭り好きだと感じた。来年はもっと近くで見たい」と話していた。
祭りは約500年前、氏子が神社の再建を祝って米を木の台(屋台)に
載せて近くの山に担ぎ上げたのが始まりとされる。みこし合わせは
軍船についたカキの貝殻をこすりつけて落とした故事にちなむという。
ソース(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20101016-OYT8T00039.htm ▽みこしが激しくぶつかり合う「灘のけんか祭り」
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20101016-136235-1-L.jpg