【栃木】鈴木俊美市長は27日の定例記者会見で、喜多川歌麿の肉筆画2作品が市に
寄託されたことを受け、歌麿を活用した町づくりに取り組むプロジェクトチームを10月に庁内
に立ち上げることを明らかにした。市内で歌麿を研究している個人や市民団体とも情報を
交換し、調査を進める。
プロジェクトチームは市教委文化課内に設置。構成は職員2人と、新たに採用予定の浮世
絵を研究している学芸員1人(非常勤特別職)の計3人。職員2人は企画部としての併任
辞令となる。
市は、旧栃木市内にかつて代々居住していた民家から7月に寄託された「鍾馗図」と「三福
神の相撲図」、2007年に旧栃木市内の民家で発見され、購入した「女達磨図」の計3作
品の肉筆画を所有している。
歌麿の肉筆画は数少なく、3作品を所有する自治体や美術館は例がない。また旧栃木市
内には、歌麿の肉筆画がほかにも存在したという記録がある。
プロジェクトチームは歌麿の調査研究を進めるとともに、歌麿を活用した町づくりを検討する。
市は作品の調査発掘などを市民団体「アートなまちづくり研究会」に委託し、2作品の発見、
寄託につながった。プロジェクトチームは、市内で歌麿を調査研究しているほかの市民団体や
個人と情報を交換する窓口にもなる。
2作品の寄託後、市には市内外から問い合わせが寄せられたという。鈴木市長は「市民の関
心の高さを再認識している。歌麿を活用した町づくりを市を挙げて取り組んでいきたい」などと
話した。
市所有の肉筆画をめぐっては、市民や観光客の観覧要望が多いことから、レプリカの製作も検
討されている。
■ソース
下野新聞(
http://www.shimotsuke.co.jp/ )[8月28日 05:00]
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20100827/373185