12日に開幕するバンクーバー・パラリンピックの開会式で、日本選手団が身につける手袋に、
信州大繊維学部の学生が運営する衣料品デザイン店「オンデマンド・リメイク」(長野県上
田市中央)のデザイン軍手「軍手ィ(ぐんてぃ)」が採用された。
2月下旬に急きょ決まったため、学生たちは大急ぎでデザインを考えてプリントし、
4日、500組を日本パラリンピック委員会(JPC)へ送った。
同店は2005年8月にオープン。客が持ち込むTシャツにオリジナルのデザインをプリントするほか、
07年と08年の冬には、上田市内の中心商店街の店に、カラフルなデザインの軍手ィを置いて
もらい、無料で配布。昨年11月には、軍手ィを販売し、その収益で地元の小学生に子供用
軍手ィをプレゼントした。
2月21日、店のスタッフの上松祐一さん(22)が、小中学校の時の同級生で、アルペンスキーの
パラリンピック代表三沢拓選手(22)とスキー場で再会。軍手ィをプレゼントしたところ、三沢選手と
一緒にいたコーチの伴一彦さん(50)が関心をもち、JPCに「何かに使えないか」と打診したという。
代表選手のための手袋を用意していなかったJPCは、すぐに採用を決定。学生たちは、大会に
間に合わせるため、1週間ほどで完成させた。
日本選手団95人(選手42人、役員53人)のために用意した100組の軍手ィは、甲に水色の
雪の結晶があしらわれ、英語で「2010 チーム ジャパン ゴー! ファイト! ウィン!」と書かれ
ている。手のひらには、手を振った時に見えるように、日の丸かカナダ国旗のカエデの葉のいずれか
がデザインされている。関係者や応援団用にも、ピンクやグレー、緑など7色の軍手ィ400組を
用意した。
JPCの担当者は「用意していなかったアイテムを提供して頂き、ありがたく使わせてもらいたい」と
喜んでいる。
同店スタッフの紺野秀朱さん(21)は「軍手ィを見て、日本で応援している人がたくさんいると思って、
頑張ってほしい」とエールを送った。
◎画像:「軍手ィ」に応援の気持ちを込めるオンデマンド・リメイクの紺野さん(左)ら
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20100305-918787-1-N.jpg ◎ソース:YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2010/news/paralympics/news/20100305-OYT1T00059.htm