◇河津桜で春爛漫 静岡県・河津町
暖冬のはずが、厳しい寒さの日が続いている。だが、伊豆半島の静岡県河津町では
早くも名物「河津桜」が開花。一足先に春を感じようと大勢の観光客でにぎわっている。
「花より団子」ならぬ「花よりイチゴ」の絶品スイーツも人気だ。
1月下旬から開花が始まる早咲きの品種「河津桜」は1955年に偶然、同町内で発見された。
現在では伊豆急河津駅から河津川沿いに3.5キロにわたり、約800本の桜並木が続いている。
沿道では来月10日まで「桜まつり」を開催。伊豆の踊り子との記念撮影(土日祝のみ)や出店で、
お花見ムードを盛り上げる。
「今年の開花時期は例年並み。今週末あたりが最大の見ごろですが、山間部では3月上旬まで楽しめる。
獲れたての野菜や花を直売する『河津桜観光交流館』もオープンしたばかり」(桜まつり実行委員会)
河津川沿いは鮮やかなピンク一色。「河津桜は普通の桜より濃いのが特徴」(地元の人)といい、
熟年のアマチュアカメラマンが熱心に撮影する姿が目立つ。
川沿いの県道を天城山麓に向かい、天城峠に続く巨大なループ橋の手前で脇道へ抜けると、
河津七滝温泉郷に出る。ここにも七分咲きの桜がちらほら。約1時間で歩ける7つの滝めぐりが有名だが、
玄関口「大滝」近くの七滝茶屋も人気だ。
ここの名物はイチゴを使ったスイーツの数々。店主の福司さんは「寒くて昼と夜の温度差がある
今の時期が一番おいしい。うちの畑で獲れた『静宝(しずたから)』は昔からある品種で、色が赤くて果汁が
多いのが特徴。期間限定のメニューとして出しています」と語る。朝獲りの静宝を使った「いちごみるく」(630円)は
市販のイチゴより粒が大きく、どこか懐かしい味わい。クラッシュドストロベリー(630円)は凍って砕けた
イチゴのシャリシャリ感がおいしい。
七滝茶屋にはガラス工房も併設されている。福司さんの長男がガラス細工で有名な石川県の能登島で修業を積み、
一昨年から始めたもので、グラスに河津桜の花びらが入ったように見える「桜グラス」(2500円〜)が売れ筋という。
吹きガラスの体験も可能。康介さん指導のもと、吹き棒の先に付いた真っ赤なガラスに息を吹き入れる。
炉に出し入れを繰り返し、20分ほどでコップなどを自作できる。康介さんは「溶けたガラスを思ったような
形にするのは難しいが、うちは小さい工房なので、お客さんができる部分はしっかりやってもらっている」といい、
職人気分も味わえる。視覚、味覚、触覚が冴える伊豆の旅は、真冬の今がシーズンだ。(一部省略)
ソース(zakzak)
http://www.zakzak.co.jp/life/travel/news/20100218/trv1002181642002-n2.htm ▽ピンクが濃い河津桜は間もなく見ごろ
http://www.zakzak.co.jp/life/travel/images/20100218/trv1002181642002-p1.jpg ▽写真
http://www.zakzak.co.jp/life/travel/images/20100218/trv1002181642002-p2.jpg