静岡県発ヒーロー「茶神ハチジュウハチヤー」 お点前も本格的
日本のお茶文化を守ろうと、本県発の新しいヒーローが誕生した。
名付けて「茶神(さじん)888(ハチジュウハチヤー)」。
県内で昨年開催された国民文化祭をきっかけに考案された。
全身をぴったりと覆う黒っぽい衣装にお茶をモチーフにした金色の装飾が光る。
覆面に「茶」の一文字をデザインした。
昨年11月ごろから、茶どころ掛川市を中心に県内外で活動を始め、各地で引っ張りだこの人気だ。
888は菊川市出身の若手芸術家、野中迪宏さん(27)=茨城県つくば市=が1年かけて製作した。
現代美術家ジュン・スズキ氏が掛川市で主宰していた私塾「天才プール」出身の蔵下大さん(27)
=同市天王町=がプロデュースを手掛ける。
実際に特撮ドラマのヒーローものに使用される高級塗料や強化プラスチックをふんだんに使った。
高い完成度が見る者を驚かせている。
888は茶道も得意。表千家流で、お点前は本格的だ。各地のイベントに出動し、お茶の魅力を伝える。
パトロールと称して掛川市や静岡市、県外大都市の繁華街に出没したこともあり、すぐに子供たちに囲まれた。
掛川市でお茶情報発信処「O―CHA処チャ茶」を運営する小泊重洋さん(69)は
「静岡のお茶のPRのマンネリ感を打破してもらうには、これくらい強烈なインパクトがあってもいい。
いろいろな活躍の舞台がありそう」とエールを送る。
野中さんは「『芸術には社会性が必要』というのが自分たちの考え。
888が社会に愛されるヒーローになってくれたらうれしい」と話す。
製作費は100万円以上。芸術文化の育成のためにも、有料で活用してもらいたいという。
収益の一部は環境や福祉、教育分野に寄付する。蔵下さんは
「ぜひ一度、川勝平太知事に見てもらい、888の点(た)てたお茶を飲んでもらいたい」と夢を語った。
◆画像:本格的な茶道の心得もあるお茶の新ヒーロー「茶神888」=掛川市内
http://www.shizuokaonline.com/NR/rdonlyres/6A707B6F-498D-49E5-B9B5-50ACB7CF3154/437552/IP100104TAN000033001.jpg ■ソース:ShizuokaOnline.com 2010/01/07
http://www.shizuokaonline.com/otonaha/etc/20100107000000000050.htm