事故ゼロ「メザシ」…海産物でダジャレ標語 博多臨港署
「ちょっとイワシて!!交通事故ゼロメザシてます!!」「無理スルメぇ!我サキイカずにゆずりあい!!」。
福岡県警博多臨港署の交通安全キャンペーンは、ちょっとした名物だ。
年4回、こんなダジャレの標語をつくり、メザシやサキイカをドライバーに手渡しして安全運転を呼びかける。
標語を考えるのは平田謙悟交通課長(40)。
最初の作品から1年余り、ネタは「もう限界」とこぼしながらも、事故防止を願って頭をひねる。
小雨降る10日の昼下がり。福岡市博多区の福岡国際会議場前で、警察官らが塩サバを丸ごと1匹ずつ配った。
驚いて目をまん丸にする人、思わず苦笑する人と反応はさまざま。
だが「安全運転お願いいたします」との声かけに、みな笑顔で走り去った。
塩サバは、年末の交通安全運動(11〜31日)に合わせて平田課長が考えた標語
「自己中シん… なオサバならぬ 事故のもと!」からくる。
意味を聞いたドライバーの男性(25)は「なるほど……」としばし絶句した後、
「なかなか分かりづらいですね。でも、安全運転を心がけます」と誓った。
同署は管内に魚市場があるため、以前から交通安全運動初日に海産物を配っている。
かつては交通安全協会の会員などから標語を公募していたが、
昨年3月に着任した平田課長のダジャレが好評だったため、以降は課長に任せることになった。
今回は運動初日に管内で福岡モーターショーが開催されるため、混乱を避けて前日の10日に塩サバ約200匹を配った。
ダジャレを考えるのはいつも湯船。キャンペーンが終わった翌日から、次回のダジャレを考え始める。
家族のアドバイスも聞くが「絶対に自分で考え出します」と胸を張る。それもこれも、交通安全への強い思いから。
「少しでも呼びかけを印象づけて、安全運転を心がけてもらえれば」と期待する。
同署によると、管内(博多、中央、東の各区の一部)の今年の人身事故は
14日現在103件で、前年比マイナス6件。死亡事故は4年以上起きていない。(岩本美帆)
■平田課長が考え出した標語
「マナーばっチリ! 事故は御メンジャ!コう通安全」(2008年秋。チリメンジャコ)
「交通安全! ルール無シにオサらバ!!」(08年冬。塩サバ)
「ちょっとイワシて!! 臨港地区は交通事故ゼロメザシてます!!」(09年春。メザシ)
「交通ルール 皆サンマもって安心カン」(09年夏。サンマの缶詰)
「無理スルメぇ! 我サキイカずに ゆずりあい!!」(09年秋。サキイカ)
「自己中シん… なオサバならぬ 事故のもと!」(09年冬。塩サバ)
◆画像:ドライバーに塩サバを手渡す平田謙悟課長=10日、福岡市博多区
http://www.asahicom.jp/national/update/1215/images/SEB200912150003.jpg ■ソース:asahi.com 2009年12月15日17時0分
http://www.asahi.com/national/update/1215/SEB200912150002.html