絵本づくり見てたどる
◆「ますだくん」作者武田さん 練馬で原画展
2年ぶり新作も紹介
太めの線で描くちょっと漫画的な絵が人気の絵本作家・武田美穂さん(49)の
「絵本づくり展」が、練馬区のちひろ美術館で開催され、話題になっている。
武田さん自身が足しげく会場に通い、柱や壁、トイレの中にまで、「展示品」を増やしている。
18日には2年ぶりのオリジナル絵本を出版。その制作過程も展示されている。(豊吹雪)
武田さんは作家生活24年目。「となりのせきのますだくん」(1991年)や
「ありんこぐんだんわはははははは」(2002年)などの絵本制作のほか、
NHKの子ども番組「ざわざわ森のがんこちゃん」のキャラクターデザインも手がける。
今回は、原画約100点や、ワークショップに参加した子どもたちの作った「おばけ」がにぎやかに並ぶ。
1階展示室の壁をふと見ると、「このうらにも展示があります」と誘う小さな白いおばけ。
武田さんの代表作「すみっこのおばけ」(00年)だ。展示会が始まってから、
「案内役がいた方が良いと思って」、新たに描いて張ったという。そんな「展示品」があちらこちらに増えた。
壁の裏へ回ると、18日に発売予定の最新作絵本「ハンバーグ ハンバーグ」の下絵や制作過程を収めた写真パネルがある。
07年に「か・げ」を出版して以来、母の介護でオリジナル作品は手がけていなかったため、2年ぶりの待望の新作だ。
「デビュー前は音やリズムを大切にして絵本を描いていた。その原点に戻ったような作品」という。
ハンバーグができあがっていく様を、絵と、「トントントン」や「わしわし」などの音で表現した。
また、絵本ではついている色が原画ではないものも。
「色はできあがりを予測して、印刷段階で色をのせてもらう方がきれいだと思ったら、そうしてもらう」と武田さん。
「原画はあくまで制作過程の一部」という、絵本づくりに対する考え方にも触れられる展示になっている。
「武田美穂の絵本づくり展」は1月31日まで。月曜と年末年始(28日〜1月1日)は休館(1月11日は開館、翌日休館)。
入館料は大人800円、高校生以下無料。13日は無料感謝デーのため入館料は無料で、武田さんも午後2時から来館予定。
◆画像:「ハンバーグ ハンバーグ」の原画の前で内容を説明する武田美穂さん=練馬区下石神井4丁目
http://mytown.asahi.com/tokyo/k_img_render.php?k_id=13000000912090001&o_id=4276&type=kiji.jpg ■ソース:asahi.com(朝日新聞社) マイタウン東京 2009年12月09日
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000912090001 ■ちひろ美術館・東京
http://www.chihiro.jp/tokyo/