◆「生の植物に触れることが癒しの時間となっている」
東京・赤坂にある、いけばな草月流本部教室。
月3回、第1・2・4金曜日に「男性のためのいけばな教室」を開講している。
元々は、いけばなで独立したい男性向けに、1982年に男子専科として始められたようだが、
いまでは「女性が多いクラスでは気後れする」「男性ならではの感覚を磨きたい」という人にも支持されている。
稽古の時間は、午後6時から8時半まで。時間内であれば、いつ来て始めてもよいのは忙しい
ビジネスマンには嬉しい。月の稽古3回のうち1回は、草月流最高位クラスの「家元研究科」にも出席できる。
教室には20代から70代までの男性が、約60名在籍。1回の稽古の出席者は10〜15名ほどで、
初心者から指導者を目指す人までレベルは多種多様。
「華道家」の假屋崎省吾氏も、かつてこの教室に通っていたという。
教室運営課の松田慎吾さんによると「若い男性が増えてきたのは、2007年ごろから」。
稽古中の教室は、独特の緊張感に包まれる。自分の世界に没頭し、集中して花を活けるので、ストレス解消の効果も期待できる。
「生の植物に触れることが、職場にはない癒しの時間となっていると聞きます。
女性にモテそうなので始めてみた、という人もいましたね」
意外なことに男性は女性よりも「マイペースで、上達が速い人が多い」のだそうだ。
仕事の他に、他人とはちょっと違う能力を身につけられて、気分転換にもなる。
これで女性にモテれば一石三鳥だ。
◆「日本文化の教養」を高めるために通う人も
また、茶道の稽古場にも男性が増えているという。東京・日本橋の「茶友倶楽部 空門」では、
月に5日「男性のための茶道入門」を開いている。講師は、遠州流壺中庵の堀内宗長氏。
1996年に数名で始められたが、いまでは30名ほどにまで増えた。
稽古の時間は、火曜日は午後4時から、水曜日は午後5時から午後9時までで、
自由に出入りができる。茶会に必要な流儀を教わったり、歴史的背景に関する話を聞いたり、
他の人が点てたお茶をいただいたりして落ち着いた時間を過ごす。
「空門」の深海由起子さんによると、「近年、男性で茶道に興味を持つ人は増えている」という。
茶の湯を始めるねらいは、さまざま。職場以外の居場所を作りたいという人もいれば、
建築やデザイン、国際関係の仕事を携わる人が日本文化の教養を高めるために
通うこともあるようだ。女性の多い一般クラスに属する男性もいる。
「特に男性は、茶の湯の歴史的な背景に興味を持つ方が多いですね。
奥様と同じ趣味を持つため、という愛妻家の方もいらっしゃいました」
なお「空門」では、外国人のための茶道体験クラスもあり、毎年大勢の観光客やビジネスパーソンを
受け入れているという。都心のビル街にある純和風の稽古場を見て、
外国からのお客様は非常に喜ぶらしい。来日した人にとって、最高の思い出になるのではないか。
これこそ「伝統とモダンの融合」――。なんともセレブな雰囲気だが、いけばな同様、
かなり強力な「ストレス解消法」と「モテ要素」を兼ね備えた趣味となりそうだ。
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http://www.j-cast.com/kaisha/2009/10/26052411.html 依頼あり
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