国立音楽大学(立川市柏町)の楽器学資料館が所蔵する18世紀の弦楽器を使用した演奏会が10月5日、
浜離宮朝日ホール(中央区築地5)で開かれる。学外でこれらの古楽器の音色が披露されるのは初めて。
今年はオーストリアの作曲家ハイドン(1732〜1809)の没後200年に当たることから、
ハイドンの曲を中心に演奏する。
使用される弦楽器は1970年、当時同大助教授だった前田昭雄さん(現・ウィーン大名誉教授、
国立音大招聘(しょうへい)教授)がオーストリアで購入した十数点の一部。
当時、前田さんに協力をして楽器を検証し、鑑定書を付けたのは、後に古楽の大家と称される指揮者、
ニコラウス・アーノンクール氏だった。
演奏目的で購入された数々の古楽器だったが、約40年間、同館で保存されたままだった。
資料館に当時の経緯を知る人がいなかったが、一昨年、楽器学資料館の館長に就任した藤本一子教授が、
前田さんに古楽器の存在を教えられ、初の演奏会を昨年11月に同大講堂小ホールで行った。
演奏会が好評だったため、今年は学外で演奏することになった。テレビの収録も行われる。
「交響曲第83番ト短調『めんどり』」「管弦楽伴奏付き カンタータ『ああ私の胸は騒ぎ』」など、
ハイドンの4曲を演奏する。昨年の演奏会でも披露されたG・M・モンやバーゲンザイルら、
日本では聴く機会の少ない作曲家の作品も再演する。
藤本教授は「楽器が貴重なだけでなく、いくつかの曲の楽譜は前田先生がウィーンで探してきて、
手書きのものを書き起こした。貴重な演奏を聴いてほしい」と話している。
演奏会のタイトルは「ウィーン古典派の発進〜ハイドン没後二百年を記念して」。指揮は前田さん。
ソプラノの小泉恵子さん、コンサートマスターの大関博明さんら、同大の教授やOBの演奏家らが
出演する。全席自由。一般2000円、学生500円。
問い合わせは、国立音大演奏部事務室(TELはソース参照)へ。
ソースは
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090811-OYT8T00015.htm 演奏会には、18世紀の貴重な弦楽器が使用される(国立音大楽器学資料館で)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20090811-245216-1-L.jpg 国立音大のサイトから、「ウィーン古典派の発進」〜J.ハイドン没後200年を記念して〜
http://www.gs.kunitachi.ac.jp/j_lecture.html