地元の人たちでにぎわう音楽ライブ、小皿料理に舌鼓を打ちながらお酒も楽しむ――。
すべて東京・吉祥寺の銭湯での光景だ。湯船をステージ、洗い場を客席にした一風変わった
ライブイベント「風呂ロック」を開き、満員の盛況続き。コインランドリーのスペースを改造した
立ち飲みバーも併設した。仕掛け人たちは、新しいスタイルの銭湯を目指し、地域交流と
銭湯文化の活性化に期待を寄せる。
東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目の住宅街にある「弁天湯」は、昭和21(1946)年創業。
ふだんはひっそりたたずんでいるが、1〜2カ月に1回、定休日の木曜に開催する
「風呂ロック」の日になると、熱気に包まれるライブ会場に様変わりする。
観客はいつも100人を超え、洗い場に敷かれた座布団に座ったり、水場に腰掛けたり
しながら、独特の反響音を奏でる音楽に聴き入る。子供から年配の人、親子連れや夫婦……。
脱衣場に立ち見が出るほどだ。みな「銭湯を身近に感じるきっかけになる」と口をそろえる。
世田谷区の女性会社員(32)は「あまり来たことがなかったけど、よく見るとレトロでおしゃれ。
雰囲気もいい」。
料金は1ドリンク付きで3千円前後。今月2日にあった直近のライブのチケットも発売から
2日間で完売し、会場も満員。次回は秋口を予定しているという。
ライブとバーは、銭湯オーナーのおいで大学3年生の岡竜平さん(23)と、友人で
飲食店経営の佐藤広輝さん(32)が発案した。2人は「音楽」と「飲食」に着目。銭湯に人が
集まり、地元の触れあいが活発になると考えた。
かつては地元の人たちの交流の場だった銭湯も、東京都公衆浴場業生活衛生同業組合
によると、都内の銭湯は09年4月現在で857軒。戦後でピーク時だった1968年の約3分の1
という。だが、岡さんは「地元の触れあいが希薄になった現代こそ、銭湯は大切な存在」
と強調する。
風呂ロックの詳細はホームページ(
http://furorock.com/index.html)で。(杉崎慎弥)
asahi.com(朝日新聞社) 09/07/10
http://www.asahi.com/national/update/0706/TKY200907060222.html ▽画像
湯船をステージ、洗い場を客席に開かれる「風呂ロック」。
5月のライブでは約130人が音楽に耳を傾けた=岡さん提供
http://www.asahi.com/national/update/0706/images/TKY200907060237.jpg コインランドリーって夏でなくてもむっちゃ蒸し暑いんだけど
>>6 老人は熱さに対する感度が鈍くなる
熱中症から死亡する人のうち、室内で亡くなるのは老人が多い
感覚が衰えていて温度管理や水分補給を疎かにしがちなせいだと言われる