金時にんじん、聖護院だいこん
伝統的な京野菜として知られる「金時にんじん」の葉と「聖護院だいこん」が、免疫機能を高めるなど
健康維持に効果のある「機能性成分」を、一般の野菜より多く含んでいることが、京都府農林水産技術
センター(亀岡市)と府立大(左京区)の共同研究でわかった。生活習慣病の予防などに効果が期待でき、
府はPR活動を強化し、消費拡大を図る。
同センターによると、金時にんじんの葉にはビタミンCやカテキン、ポリフェノールなど老化を抑える
抗酸化物質が豊富に含まれ、抗酸化作用の指標となる数値がホウレンソウの2倍。聖護院だいこんも、
細胞の異常化を抑制し、がんを予防する抗変異作用成分が一般の大根の2倍あるとの分析結果が出たという。
こうした機能性成分の観点から、京野菜の健康面への有効性が示されるのは初めて。京野菜に機能性
成分が多い理由について、同センターは「伝統野菜は苦みや辛みなどが強く、こうした成分に抗酸化力が
含まれているのでは」と分析。
同センターなどは、他の京野菜についても研究を進めており、今後は、成分量を増やす栽培法の検討や
新品種の開発などを予定。同センターの担当者は「京野菜のブランドに、健康という付加価値が新たに
加わった。他府県産の野菜との一層の差別化を図り、京野菜をどんどん売り込みたい」としている。
▽ソース:読売新聞 (2009/07/08)
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/research/20090708-OYO8T00434.htm