ロンドン(CNN) 人間と同様、犬や猫の肥満も増加傾向を示すなか、飼い主とペットが
一緒に減量に取り組むアイデアが注目されている。双方の健康に役立つだけでなく、
ペットが「コーチ役」を果たすことで効果が上がりやすくなるとの報告もある。
米カリフォルニア州ベニスビーチの海岸でエクササイズに励むタラ・ブラウンさんは最近、
バーベルの代わりに飼い猫の「ラッキーキャット」を抱えて腕や腰の筋肉を鍛えている。
腹筋運動を始めると肩に飛び乗り、ヨガのポーズではひざの上におさまるなど、
ラッキーキャットのほうも楽しげだ。「エクササイズを始めるたびにまとわりついてくるから、
使ってみることにしたの」と、ブラウンさんは笑う。
ジェニファー・ロペス、キャメロン・ディアスら有名人のトレーナーとして知られる
ガナー・ピーターソン氏は、ペットと楽しむためのエクササイズ・ビデオを出している。
「ペットは飼い主に似る。飼い主が散歩をさぼってじっと座っていたら、本人も犬も
運動不足になる。触れ合う時間が持てない罪悪感から、おやつを与え過ぎてしまう
飼い主も多い」と、同氏は説明する。腹筋運動やスクワットをしながら犬におもちゃを
投げてやったり、猫にペンライトの光を追わせたり、ダンベルに飾りをぶら下げてみせたり――
と、エクササイズをしながらペットと遊ぶ方法は色々と考えられる。
人間と犬のための「フィットネスガイド」を執筆したノースウェスタン大医学部の
ロバートカシュナー博士も同じ意見だ。同博士らが06年、肥満治療の専門誌に発表した
研究によると、飼い主と犬がともに太り過ぎている場合、1年余り一緒にエクササイズに
取り組むと飼い主が平均5.2%、犬が同15%の減量に成功。犬を飼っていない
グループに比べて大きな効果が上がることが分かった。飼い主グループは犬との触れ合いを
楽しみ、せがまれて散歩に出るなどして減量を進めていた。「犬はコーチ役となって、
飼い主を励ますこともできる」と、同博士は話している。
ソース
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200906140017.html