千葉市中央区のバー「B24」の店長、粟国さん(31)は、米国・ラスベガスで開かれる来年の
フレア・バーテンディングの世界大会決勝の出場を目指し、日々練習に励んでいる。
フレア・バーテンディング(フレア)は音楽に合わせて、お酒のボトルやグラス、シェイカーをジャグリングの
ように宙に舞わせるパフォーマンスでカクテルを作り、客を楽しませる。
トム・クルーズ主演のハリウッド映画「カクテル」で一躍有名になった。「B24」は県内では数少ない
フレアを披露するバーだ。
粟国さんがフレアを知ったのは、バーテンダーとして働いていた24歳のころ。映画「カクテル」を
見たことがきっかけだった。店の仕事の合間に長いときでは一日6〜7時間練習に励んでいる。
「カクテルは普通に作った方がおいしい。だからこそフレアは最高の遊び心だよ」。そう話すのは
同店オーナーの畠山さん(47)。
景気後退のあおりを受け、最近はお客1人当たりの注文も減ったという。その中で粟国さんは常に
心掛けていることがある。
「フレアはサービスの付加価値の一つ。一杯のカクテルででもお客さんを喜ばせることを大事にしたい」
国内フレア界のパイオニアといわれる全日本フレアバーテンダーズ協会(ANFA)の北条智之会長に
よると、日本のレベルは世界でも5本の指に入るという。アメリカ、イギリス、アルゼンチン、ウルグアイと
世界一を争う。近年、韓国や台湾など、アジア勢も躍進しているという。
昨年11月、モナコで開催された世界最大規模の大会で日本人初の世界チャンピオンが誕生した。
「日本人の技術力の高さを世界に証明できた。次の世代を育てつつ、フレアを国内に広めていきたい」
と話している。
▽ソース:asahi.com (2009/06/11)
http://www.asahi.com/national/update/0611/TKY200906110307.html ▽画像 (フレアの技「4ボトル」を披露する粟国さん)
http://www.asahi.com/national/update/0611/images/TKY200906110322.jpg