富士市西船津の(※学校名など省略)6年生栗田真琳さんがこのほど、同市船津の
茶畑で縄文時代の土器片などを見つけ、市に寄贈した。学校の授業で古代の歴史に
興味を持ち始めた中での発見に、喜びをあらわにした。
同校では6年時に社会の授業の一環として毎年、元教員で県文化財保存協会顧問の
小野真一さん(79)の協力を受けて学校周辺の遺跡を巡り、郷土史を学んでいる。
栗田さんも小野さんから縄文土器や黒曜石の特徴などを学んでいた。その矢先の
5月上旬、自宅の茶畑で縄の文様の入った土器と黒光りする黒曜石が埋まっているのを
見つけた。周辺を探索すると、土器片9つと黒曜石片3つが出てきた。
小野さんと市文化振興課によると、見つかった土器片には富士川流域の遺跡で
よく見られる「木島式土器」の破片が含まれていて、縄文時代前期(約6000年前)と
推定されるという。栗田さんの見つけた場所ではこれまでに遺跡の確認はなく、市は
寄贈された遺物を市立博物館に保存して、付近を新しい遺跡として認定できるか
調査するという。
古代の歴史の勉強が楽しいという栗田さんは「まさか自分で土器を見つけられるなんて」
と笑顔を見せ、担任の渡辺温子教諭と喜び合った。小倉校長は「遺跡に興味を持つことで
自分たちの地域の良さを知ってもらえたら」と児童の発見に目を細めている。
静岡新聞 09/06/05
http://www.shizushin.com/news/local/east/20090605000000000029.htm