北関東で随一の動物園ともいわれている「日立市かみね動物園」(茨城県日立市)。その飼育員や
獣医師たちが動物の飼育にかける思いなど紹介した「おもしろ飼育日誌」が評判を呼んでいる。
北茨城市などで発行されているタウン誌に連載された記事を1冊にまとめたもので、企画したタウン誌の
編集長、桂木なおこさん(62)は「大人も子供も楽しめますよ」とPRしている。
ポケットサイズの冊子をめくると、ふんだんに使われた写真が目に飛び込んでくる。見開きで
動物ごとに紹介しているが、その動物たちの表情は豊か。動物園のスタッフらが柵の外からではなく
中で、間近に撮影した“作品”だからだ。モノクローム。だが、それだけに味わいも深い。
「飼育日誌」である。単なる動物の紹介には終わっていない。動物園を訪れただけでは分からない
動物の本当の話、裏方の苦労話などを、担当する飼育員らがつづっている。飼育員たちがお薦めする
観察ポイントも付した。
同動物園には72種類の動物がいるが、その半数を収めている。編集スタッフは「この一冊を持って
動物園に来てもらえれば楽しみは倍増するはず」と話す。
北茨城や高萩、日立などを対象エリアに発行している「月刊びばじょいふる」。この連載を始めたのは
平成18年。当時、動物のユニークな展示方法で、北海道の旭山動物園が脚光を浴びていた。「動物園って、
人を呼べるじゃない」。そう思った桂木さん。「地元にある、かみね動物園をもっと見つめ直しても…」と、
平成18年から3年間にわたって連載した。
月1回とはいえ、動物園側も原稿と写真を出稿するのは大変だったという。だが、反響は大きかった。
「かみね動物園のことを知ることができた」。そんな読者の声が支えになったと振り返る。
自らを含めた編集スタッフ4人とともに発行するタウン誌は今年で創刊から30周年になる。「記念になる
別冊を」という考えで出した1冊。「かみね動物園はもちろんのこと、動物園をもっている日立を含めた
県北地域の活性化にもつながってもらえればうれしい」。そうした編集長の思いもこの冊子には込められている。
B6判72ページで、3000部を印刷。600円。
▽ソース:MSN産経ニュース (2009/05/10 02:14)
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/ibaraki/090510/ibr0905100215000-n1.htm ▽かみね動物園 HP
http://www.city.hitachi.ibaraki.jp/subtop.html?id=2