山形県新庄市で江戸時代から続く窯元「新庄東山焼」がワールド・ベースボール・クラシック
(WBC)に合わせ制作した「侍ジャパンタヌキ」が、日本優勝を弾みに各方面で“縁起物”と
して反響を呼んでいる。
大会終了後もタヌキを見ようと訪れる客足は絶えず、勝利を願う野球少年は頭をなでていく。
窯元の5代目、涌井弥瓶会長(79)は「好評を糧に、縁起の良いタヌキを作りたい」と励みに
なっているようだ。
日本代表の優勝が決まった直後、ニュースを見て侍ジャパンタヌキの存在を知ったという
埼玉県の男性から問い合わせがあり、「孫の名前を背中に入れた侍ジャパンタヌキを作っ
てほしい」と特別注文。WBCでのユニホームがあしらわれたタヌキは現在、乾燥作業など
が進められ、今月中に納品する予定という。
テレビ局からニュース番組の出演依頼も。「縁起が良いので、タヌキを持って東京まで来
てほしい」などと電話を受けたという。
山形県尾花沢市にちなみスイカと花笠を持ったタヌキなど、侍ジャパンタヌキ以外のもの
も注文を受けているが、「ほとんど断っている状況」という。件数が多くて対応しきれず、
「『すぐ欲しい』と言われても1か月はかかる」と苦笑する。
あまりの反響の大きさに戸惑うが、涌井さんは「世界一だからこその反響だが、それでも
タヌキが注目されてうれしい」とも。江戸時代から地元新庄市で根付く老舗の窯元「新庄
東山焼」。
時代を変えてもニーズをとらえる目は衰えず、「タヌキだけでなく、新しいアイデアを出して
話題になるようなものを作っていきたい」と意欲的だ。
■ソース
読売ONLINE (
http://www.yomiuri.co.jp/ )[2009年4月21日16時21分 読売新聞]
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090421-OYT1T00057.htm?from=main6