道内の学識経験者や企業関係者らが、空知管内を中心とした国道12号沿線の活性化を模索している。
札幌、旭川という二大観光拠点の間に位置しながら観光需要が低迷する中、地域一体で観光資源を発掘し、北海道
旅行業協同組合(北山理事長)と連携して観光のモデルコース作りを目指す。
事業名は「R12背骨プロジェクト」。NPO法人「観光情報学会」会長の大内東・北大大学院教授が呼び掛け、
十八日に岩見沢市内で地元経済団体や観光関係者ら約二十人が初会合を行い、モデルコースの観光素材の検討に入る。
アルテピアッツァ美唄などの文化施設や、滝川のジンギスカン、すながわスイートロードなど「食」を組み合わせた
ツアーを検討。旭山動物園(旭川)と円山動物園(札幌)も組み込んで集客力向上も狙う。
北海道旅行業協同組合は、旅行者の好みに応じてツアー商品が作れるシステムを開発中で、このシステムとの連動を
目指す。将来は独自のホームページ開設や特産品のネット販売などを通してPRしたい考えだ。
道がまとめた二〇〇八年度上期(四−九月)の観光客入り込みによると、札幌を含む石狩管内が前年同期比4・9%減、
旭川などの上川管内が同2・8%減だったのに対し、空知管内は同7・5%減と落ち込みが目立つ。
大内教授は「12号沿線には文化や食などの素材が豊富。高速道路で札幌−旭川間を移動するだけではもったいない。
自治体にも事業への参加を呼び掛けたい」と話している。
▼北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/147760.html