大阪の「ツツヌケ荘」という下宿先が舞台のSNS「ツツヌケ」が面白いと評判だ。そこの管理人がコッテコテの
大阪のおばちゃんでかなり濃密なコミュニケーションを取ってくるというもの。いったいどんなSNSなんでしょう?
「日本おせっかい化計画」というサブタイトルのSNS「ツツヌケ」は、やはりかなりおせっかいなSNSだ。日記を
書いても反応がなくつまらないというSNSは数多く存在するし、実際幽霊ユーザーが多いSNSもかなりあるはず。
「その場に慣れるまで、気楽に話しかけてくれる管理人、警戒せずに返事ができる管理人がいたら楽しく
参加でき毎日帰ってきてホッとできる自分の場所だと思えるSNSになるのでは? という発想から
生まれました。ユーザの自由なつながりのみでなく、無理にでもつながる、つなげるということですね」
と語るのは「ツツヌケ」を企画・運営する(株)Qript管理部の小山さん。実際どこまでおせっかいなのか
見ていきましょう。
ユーザー登録すると、まず「入居のしおり」が出現。内容を読むとわかるがかなりおせっかいな内容に
なっており、管理人のおばちゃんから「好きなおでんの具は?」「あんたの日記を勝手に書いたりする
けどいいかな?」などの質問が飛んでくる。さらに、2週間以上ログインしないとIDが消されてしまう
システムに。おばちゃんに「出かけてくるよ」と連絡すると、IDが消えるまでの期間が延長されるが
長期外出時は注意したい。
入居手続きが終わり、自分のプロフィールを入力するとマイページが登場。ノートは日記、テレビは集会所
(コミュニティ)、窓には他の入居者の画像が出てくるなど、部屋のアイテムをクリックしてさまざまな機能を
使いこなせる。ユーザー層について聞くと、
「20代から40代のある程度ネットに詳しい方が多いかと。仮想現実とリアルをはっきり認識した上で
ネット上で繰り広げられる下宿生活をのんびり楽しんでいただいているようです。また、おばちゃんの
『風邪ひいてないか〜』などの一言もユーザーには受け入れられていて、『心配してくれて、ありがとう!』
などのメッセージが管理人に殺到しています」とのこと。
友達リストにはスタート時から6人のキャラクターがいる。「古株住人」と呼ばれ、自動的に友達になる。
今現在登録者数は5358人(2月10日12時現在)いて、集会所(コミュニティ)でプロフィールなどを閲覧できる。
今後はさらに面白い機能を追加していくというQriptさん。
「ここに住んでいて良かったと思えるような、暖かく安らげる雰囲気を作り上げることが機能重視のSNSに
飽きたユーザーに受け入れられるのではないかと考えています。具体的にはお楽しみに!」
ということで、新たな機能は乞うご期待ということです。都会に一人暮らしで寂しい。田舎に帰りたい!
そんな方はぜひおすすめです。みなさんもおせっかいな関西のおばちゃんと毎日コミュニケーションを
取りながら友達を増やしていくSNS「ツツヌケ」に参加してみてはいかがですか?
written by トレンドGyaO編集部
http://trend.gyao.jp/internet/entry-11156.html トレンドGyaO(
http://trend.gyao.jp/)2009年02月12日
http://trend.gyao.jp/uploads/2009/02/20090213_tsutsu_main.jpg お笑いの呪い…大阪復活のカギとは
今、大阪といえば、騒々しい、コテコテ、ケバケバしい、信号無視、違法駐車等々、ネガティブイメージのオンパレードである。
大阪には食文化があると反論するむきもあるかもしれないが、紹介されるのは、たこ焼き、お好み焼き、イカ焼き、ねぎ焼きなどのB級料理ばかりである。これで食い倒れ(食に贅沢しすぎて破産すること)を名乗ることには無理がある。
江戸時代から続いた日本経済の東京・大阪二極構造は、戦後の交通・通信手段の発達によって70年代には東京一極構造に移行した。
大阪を「商都」たらしめていた、経済の中枢機能が東京に移転してしまったのである。大阪経済を企業にたとえれば、創業来の看板商品が失われるに等しい衝撃であり、新たな看板商品の投入が急がれた。
その看板商品が、大阪では豊富だが、東京では不足していた「お笑い」だったわけである。80年代以降の大阪芸人の東京大量進出を見れば、大阪がお笑いという文化資源に恵まれていたことに疑う余地はない。大阪は「商都」から「お笑いの街」へと転業したのである。
しかし、資源に恵まれることには呪いが付きまとう。お笑い「輸出」の急拡大は、輸出先=東京で商品価値の高い「ヘン・アホ・おふざけ」といった奇矯・露悪的な部分のみを極端に肥大させた。
これが大阪側のアンチ東京意識と結合したことで、「東京の基準(常識)から外れているほど『大阪的』」「普通でないことが大阪の個性」という倒錯的観念が大阪の内外に定着した。 新しい「大阪ブランド」の誕生である。
東京志向の結果として生まれたお笑いモノカルチャーは、「いわゆる大阪的」ではない理知的な大阪人の居場所を狭め、東京に流出させていく。その結果、大阪の都市の魅力=人を引き付ける力はどんどん失われ、代わりに東京の魅力は増していく。
大阪は、東京の需要に応じてせっせと「ヘンな姿」を供給するうちに、「笑われる街」「常識外れの街」へと変貌する呪いにかかっていたのである。
大阪復活のカギは、お笑いモノカルチャーの背後にある東京志向から、地元重視に転換できるかにかかっている(輸出主導経済を内需主導に転換するようなもの)。
http://www.dir.co.jp/publicity/column/050523.html