■総合学習活用し調査 年内には観光ガイド挑戦
江戸時代に「潮待ちの港」として栄え、今夏は宮崎駿監督の人気アニメ映画の
舞台ではないかと話題になった福山市の景勝地・鞆の浦をテーマにした
<ご当地検定>の問題を、地元の市立鞆中学校の3年生26人が作成した。
地域の歴史や文化を学ぶ授業の一環で、集大成として年内には観光客のガイドに
挑戦する計画。生徒らは「鞆の魅力を多くの人に伝えたい」と、検定で知識を
確かめたり、人前で説明する練習を重ねたりしている。
「しっとる?鞆の浦 検定試験問題」。全40問で、「2008年夏に公開された、
鞆の浦が舞台となったといわれる映画の題名は?」「鞆のバスセンターで販売されている
『潮ソフト(ソフトクリーム)』の色は?」など、観光案内に役立ちそうな知識を問う内容。
いずれも四択で、問題を解くうちに、鞆の浦“通”になることを狙っている。
生徒らは9月から週2時間の総合学習を活用し、2人一組で鞆について調査。
町のシンボル常夜灯近くの「雁木(がんぎ)」の名前の由来や、特産品「保命酒」の
歴史など、調べたことを冊子にまとめるなどしてきた。その中からグループごとに問題を
厳選して持ち寄り、10月に検定問題を完成させた。
全員で検定を受験したところ、1回目は約半数しか合格点(40点満点中、32点)に
達しなかったが、2回、3回と追試を重ね、ほぼ全員が合格。10月30日には、
観光ガイドの練習として、市立鞆小学校の3年生25人を前に、対潮楼や弁天島などの
名所8か所の写真を見せながら解説を行った。
11月中旬から12月下旬にかけて、地元のボランティアガイドと一緒に、鞆町を訪れた
観光客を案内する予定。3年、浜畑さん(15)は「分かりやすいように説明するのは
難しいけれど、鞆の魅力をたくさんの人に伝えたい」と本番を心待ちにしている。
生徒らの取り組みについて、藤原久校長は「与えられた学習ではなく、生徒自身が
課題を見つけて考えたり、説明したりする力を身につけてほしい」と期待。
市教委指導課も「地域の歴史や文化を知ると同時に、郷土に誇りを持つことも出来る
価値のある取り組み」と評価している。
(※一部省略して引用しました。)
YOMIURI ONLINE(読売新聞) 08/11/06
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20081105-OYT8T00795.htm ▽画像
地元の名所の写真を前にガイドの練習をする生徒ら(福山市鞆町の市立鞆中で)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20081105-5149610-1-L.jpg