超新星発見の国内最多記録を持つ山形市のアマチュア天文家板垣公一さん(60)らが
10日夜、1896年に出現して以降、110年以上見失われていたジャコビニ彗星(すいせい)を発見、
11日に国際天文学連合が確認した。“幻”の彗星を発見し、板垣さんは「新彗星の発見もいい
こういう出会いも楽しい」と語っている。
板垣さんは10日夜、わし座と水がめ座の境界付近を、札幌市のアマチュア天文家金田宏さんが
つくった彗星探索用のソフトウエアを利用して観測。午後10時半ごろ、13等級の明るさの彗星を
発見した。同連合に報告し、同連合がこの情報を世界に発表して以降、世界各地でこの彗星が
確認された。その中でドイツの専門家から6年半周期で太陽の周りを回るジャコビニ彗星では
ないかと指摘があり、同連合が確認した。
板垣さんが彗星を発見したのは40年ぶり。20歳で新彗星を発見して以降、彗星探索に情熱を
注いできたが、世界各国の天文台の技術が飛躍的に向上する中、アマチュア天文家が先んじて
発見するのは困難な状況になっていた。板垣さんも一度はあきらめたが、昨年、もう一度
挑戦してみようと奮起し、金田さんとともに独自の探索システムを構築した。
板垣さんによると、システムは簡単に言うと「今撮影した星空の画像」から「過去の星空の画像」を
引き、新しい星を見つけ出すというもの。ジャコビニ彗星を発見する2日前に、基になる「過去の
星空の映像」がそろったばかりで、板垣さんも驚くタイミングだった。肉眼では見ることができないが、
県内では午後8時ごろ、真上近くに位置しているという。
ジャコビニ彗星は、周期が6年半のため、見失われていた110年の間に十数回、
太陽に接近していたことになる。板垣さんは「それなのに、なぜ見つけられなかったのか謎だ。
これから専門家の分析で分かるだろうが、謎が解けるのが楽しみ」と興味を膨らませていた。
(※一部省略して引用しました。)
山形新聞 08/09/12
http://yamagata-np.jp/news/200809/12/kj_2008091200180.php ▽画像
“幻”の彗星を発見した板垣公一さん。望遠鏡とカメラ、パソコンを操り、発見にこぎつけた
=山形市蔵王山田の観測所
http://yamagata-np.jp/news/200809/12/img_2008091200120.jpg 板垣さんが発見したジャコビニ彗星(矢印)。10日午後10時44分撮影
http://yamagata-np.jp/news/200809/12/img_2008091200121.jpg ▼関連スレッド
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