【日本文学】千年の『源氏物語』…谷崎・川端から村上春樹まで、今に通じる普遍的な恋

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1御珠屋φ ★

平安時代に書かれた「源氏物語」は、現代文化にも多彩な影響を与えている。
光源氏の女性・血縁関係を軸にさまざまな挿話が織り込まれた物語の小宇宙。
現代小説編と漫画・舞台編の2回にわたって、「源氏」がどう受容されたのかを
追ってみる。谷崎潤一郎や川端康成から村上春樹まで、その小説世界は
どんな影響を受けているのだろうか。(小山内伸)

村上春樹の『海辺のカフカ』(02年)には、「源氏」の有名なエピソードである
六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の生き霊による葵上(あおいのうえ)の
取り殺しの変奏が出てくる。父親を疎むカフカ少年は、意識を失っている間に
Tシャツに血が付着しているのに驚き、ほぼ同じ時に遠い場所で父親が
殺される事件が起きる。図書館員に「源氏」との一致を教えられた少年は、
谷崎訳「源氏」を読み始める。

フェリス女学院大の三田村雅子教授は「生き霊を物語に採り入れたのは
『源氏物語』が最初」だという。「六条御息所は加害意識を、葵上は被害意識を持ち、
それによって非現実的なことでも社会的真実として成立する。村上氏は同じ構造を
少年の無意識の下に、事実かどうかを宙吊(づ)りにしながら描き出しています」

比較文学者の小谷野敦氏は「源氏」が今なおしばしば変奏される理由に
「ホメロスやシェークスピアに比肩する日本最大の古典で、人間の普遍的な
心情を描いている」点を挙げる。「徳川時代の文芸は女性が男性に恋するのが
物語の型だが、『源氏』では光源氏や柏木など、男性から女性への
本気の恋が描かれ、現代人にとって普遍性がある」

谷崎は「源氏」の現代語訳を手がけた時期と前後して、『細雪』(48年)を執筆している。
旧家の4人姉妹の中でも控えめで美しい三女の夫選びを描いた長編は、光源氏が
女性らを住まわせた六条院の物語「玉鬘(たまかずら)十帖(じょう)」に通じる。
谷崎があこがれた上方文化や王朝美を昇華した世界だ。

川端も「浮舟」を現代語にした小説を手がけており、『古都』(62年)にも、
藤壺(ふじつぼ)と若紫のようなそっくりな女性2人をめぐる愛を、京都の祭りで
彩りながら描いた点で影響がみられる。

(※以下続きます。)

asahi.com(朝日新聞社) 08/08/05
http://book.asahi.com/clip/TKY200808050160.html
▽画像
現代小説への影響が見られる「源氏物語」の筋立てや関係
http://book.asahi.com/clip/images/TKY200808050146.jpg

▼関連記事
※上で触れられている〈漫画・舞台編〉にあたる記事です。
asahi.com(朝日新聞社) 08/08/06
<〈千年の源氏物語〉漫画で舞台で新たな命>
http://book.asahi.com/clip/TKY200808060140.html

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http://news24.2ch.net/test/read.cgi/femnewsplus/1214637094/
2やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:19:27 ID:x7rCjU7+
2222
3御珠屋φ ★:2008/08/06(水) 22:19:27 ID:??? BE:1707468487-2BP(1062)

(※>>1の続きです。)

■自立した女性像に

女性像を現代的に造形し直すことで現代小説としてよみがえった例もある。
現代語訳を手がけた円地文子は「源氏」の登場人物・花散里(はなちるさと)を
現代に置き換えた小説『花散里』(61年)を発表している。主人公は愛人の立場だが、
円地は自立した女性像を追求する。

『源氏物語の受容』(新典社)を著した富山大の呉羽長教授は、「円地は『源氏』の
枠組みを借りながら、同じように心の柔らかな女性ではあるけれど、自分の求める
生き方を実現しようとする女性に描いています」と話す。

さらに「源氏」の主題である義母と源氏の密通関係は、権力構造や人間力学に迫る点で
現代にも通じる。「日常を無意識に縛り上げている構造の中心が天皇にある以上、
王子幻想は今も書き継がれる」(三田村教授)という。

小谷野氏はその枠組みを借りた典型に、舟橋聖一『好きな女の胸飾り』(67年)を挙げる。
主人公の若い男は、恩義のある社長の後妻に恋情を抱き、社長は先妻の存在を今の妻に
償いたいとの思いから、妻に若い男との交際を促す。「この不倫は源氏と藤壺の関係に当たる。
光源氏が須磨に退去した時に桐壺(きりつぼ)院が夢に出てきて許す場面があり、
その関係にも重なる」

この禁忌の愛は、島田雅彦「無限カノン」3部作で、より積極的に展開される。
長崎の芸者とアメリカ海軍士官の関係に始まる4代にわたる恋物語で、4代目カヲルは
皇室に嫁いだ不二子との破滅的な恋に苦しむ。

三田村教授は「不二子は藤壺に由来し、王権侵犯の恋を描いている」とみる。
「源氏が、権力・天皇に近い女性を侵したいというのは聖なる暴力。それゆえに追放される王子は、
王権に最も近い所から最も遠くへゆくので、庶民があこがれる。その王権構造の中枢を
島田さんは見定めて、そこから排除される過程に焦点を当て、王子幻想を持つ現代を
討っていると言えます」

■パロディー短編も

また近年、テキストを題材に取り込んだ小説も目立つ。丸谷才一『輝く日の宮』(03年)は
「源氏物語」に欠落した1帖があったとする説を支持する女性国文学者が主人公。
該博な知識を織り込みながら幻の巻の存在に迫る。

清水義範『読み違え源氏物語』(07年)は連作短編集。原典の要素を利用しながら
故意に大胆な解釈をほどこしたパロディーだ。「小説新潮」6月号は谷村志穂、
小手鞠るいら女性作家6人が「葵」や「浮舟」を本歌取りして官能小説に仕立てている。

「源氏」は今なお、作家の想像力を刺激してやまない。

(※引用以上です。)
4やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:20:12 ID:sN6+fUr1
10
5やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:21:46 ID:mhe7hfH1
読んだことない。
別に不自由してない。
6やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:22:21 ID:v8q4YfOZ
不倫・幼淫・裏切り・背徳・権謀など人間として恥ずべき人間の物語。
国辱文学だろう。
日本の若者の精神腐敗の源泉がここにある。
7やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:32:59 ID:cQNnp6U/
源氏物語は韓国文化そのものですね
私はそう思いました。読後感ってやつです
8やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:51:27 ID:L+M3G4Av
変態古典小説
こんなものに文学的価値なぞない
9やまとななしこ:2008/08/06(水) 22:59:44 ID:knC38PYr
昔の毎日新聞英語版てこと?
10やまとななしこ:2008/08/06(水) 23:17:52 ID:kl9bdxsC
江川が描いたのは、なかったことにしてください
11やまとななしこ:2008/08/06(水) 23:25:49 ID:rYRJqI0+
児童ポルノ扱いはしないのか
12やまとななしこ:2008/08/06(水) 23:43:50 ID:uj3lnIGt
>11
現代の感覚で当時の作品を読んではいけない
13やまとななしこ:2008/08/06(水) 23:45:07 ID:neLohkZn



村上は余計だろ





14やまとななしこ:2008/08/06(水) 23:47:18 ID:dzgi2yIq
>>6
だって、小説ってのはそういうものだから。
ためになるものを読みたければ、四書五経や仏典でも読め。
15やまとななしこ:2008/08/07(木) 02:11:33 ID:Cd7iIl6x
後世の権威が古い権威を称揚することで互いに利用し合ってる関係にすぎない。

ただ源氏物語はどうでもいいが、そうやって蓄積された過去の人類の英知を
できる限り新しい創作の糧にしていける環境があることは大事だ。
知的所有権は無制限に拡大される方向にあるが(アメリカのせい)、作者や遺族の
権利を保護しすぎると、この瞬間に最も創造的な活動をしている者たちの意欲を
くじくことになる。いつ盗作騒ぎで訴えられるかわからないんじゃ萎縮してモノも
言えなくなるもんだよ。
16やまとななしこ:2008/08/09(土) 23:27:13 ID:+h3Lve1e
ベタだがモチーフにすると受けそうではあるよな
17やまとななしこ:2008/08/10(日) 13:46:22 ID:HLVCz0VA
源氏物語読んだら、今時の陳腐な私小説は読めん
18やまとななしこ:2008/08/12(火) 16:38:47 ID:c04h/Nof
今時の私小説ってどういうのがあるの?
19やまとななしこ:2008/08/17(日) 23:52:02 ID:/nENhrR/
私小説ははやんないでしょ、今時
20やまとななしこ:2008/08/18(月) 01:54:14 ID:LcwqdS3h
知らないけど全部実話を標榜してるケータイ小説とかそれほど腐るほどあるんじゃね?
21やまとななしこ
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