料理がなくても、いかにおいしそうに食べるまねができるかを競う「エアディナー」の
大会が6月1日、大阪市浪速区の通天閣で開かれる。音楽に合わせてギターの弾きまねをする
「エアギター」の食事版。食べ物を平気で残したり捨てたりする人が多いなか、実際には
ない食べ物を想像しながら食べてもらうことで、食べ物を粗末にしている飽食ニッポンを
見直そうという試みだ。
大会は2回目。昨年3月の大会は、中高年の健康サポートや交流の場づくりに取り組む
NPO法人「ゴールデンエイジ・ネットワーク風の会」(大阪市中央区)と異業種交流会
「文化創造倶楽部」(八尾市)が主催して大阪市都島区で開かれ、12人がお好み焼きや
おにぎり、懐石料理などの食べまねを披露した。
今回は「世界大会」と位置づけ、1日に幸福の神様「ビリケンさん」生誕100周年など
を記念して食や環境を考えるイベント「通天閣で知るほんまもん」が開かれる会場で大々的
にアピールすることにした。ケニアやウクライナ、インドなど数カ国の外国人も招き、国際
色豊かな大会にするという。
参加者は身ぶり、手ぶり、口ぶりだけでおいしさや喜びを表現。審査では食への感謝の心の
有無も判断される。持ち時間は1〜2分。小道具は使えない。
発案者の一人で、大会を主催する「エアディナーで世界を結ぶ会」の小野さん(38)は、
「世界的に食糧危機が叫ばれ、日本の食料自給率は40%を切っているのに、相変わらず
食べ物が大量に捨てられている。飽食の時代に警鐘を鳴らすとともに、外国人にも参加して
もらうことで、飢餓に苦しむアフリカなどにも目を向けてほしい」と話す。
予選が31日午後2〜4時にあり、通過すれば翌1日午後3時半〜5時の決勝に出場できる。
通天閣でのイベント入場料(前売り800円)で参加できる。
http://www.asahi.com/food/news/OSK200805270052.html