【どうぶつ/高知】嘱託警察犬「シェル」お手柄、不明男性救助に一役

普段は民間人が飼い、警察の要請を受けて捜査に協力する嘱託犬が一月末、幡多郡黒潮町の
山中で行方不明になった男性の救助に一役買った。においを手掛かりに中村署員を発見現場
近くまで誘導する活躍ぶりで、中村署員は「嘱託犬がいなかったら発見が遅れ、大変なことに
なっていたかもしれない」と、お手柄を褒めたたえている。
　
警察犬には県警が直接飼育する直轄犬と、民間が飼う嘱託犬（嘱託期間二年）がある。
県警によると、現在、県内には嘱託犬が五匹おり、行方不明者の捜索などに当たっている。
　
今回活躍したのは、四万十市の遠近さん（５６）が飼っている雄で五歳のシェパード「シェル」。
十八年五月に嘱託犬として登録された。
　
もともと犬好きの遠近さんは警察犬の活動に興味を持ち十二年前、嘱託犬の訓練を始めた。
警察犬の訓練所や嘱託犬の技能を競う大会を見学。独自に勉強を重ね、訓練に遊びを
取り入れるなど工夫も。これまでに計六匹の嘱託犬を飼育している。
　
四万十市内の六十代の男性が一月三十日、黒潮町蜷川の山中に山芋掘りに出掛け行方不明に
なったことを受け、中村署が遠近さんに出動を要請。目撃証言を基に三十一日朝、男性が山に
入ったとみられる場所からシェルと同署員、地元消防関係者らが捜索を始めた。
　
男性の持ち物などのにおいをかいだシェルが、雑木に囲まれた険しい獣道を進み、署員が後を追う。
約二時間後、山道を二百メートルほど登った所でシェルが急に止まった。署員が周囲を捜すと、
近くに男性がうずくまっていた。
　
男性は意識はあったが斜面から落ちたらしく腕を骨折。体温も低下しており宿毛市内の病院に
搬送されたが、その後、快方に向かっているという。
　
県警によると、十九年は直轄犬が二十一回、嘱託犬が二回それぞれ出動。しかし、天候に影響されたり、
先に人が捜索して現場が荒れていることも多く、行方不明者の発見に結び付くのは三割ほどだという。
　
遠近さんは「今回は条件もよく期待できた。発見した時、シェルが男性の手や顔をなめていた姿が
忘れられない。今後もシェルとともに、人の役に立ちたい」と、うれしそうに話していた。

(※一部省略して引用しました。)

高知新聞　08/02/06
http://203.139.202.230/?&nwSrl=223031&nwIW=1&nwVt=knd
▽画像リンク
行方不明者を発見するお手柄を挙げたシェルと遠近さん
http://203.139.202.230/NewsImages?&ss=&nwSrl=223031&nwIF=1

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お手柄、シェル、不明男性の顔、手なめるところも人なつっこく
てＯＫ