2年ぶりに仏像彫刻も−13日から室蘭手わざ展
室蘭やその近郊の職人らでつくる室蘭手わざ(大澤幸一郎代表)の第18回手わざ展が、
2月13日から室蘭市中島町の丸井今井室蘭・7階特設会場で開かれる。初出品の
曲げわっぱや2年ぶりに出品する仏像彫刻など、今年も職人技の逸品が出そろう。
出品は会員13人、賛助会員17人の計30人。室蘭はじめ登別、伊達に在住している三弦、
染織、和菓子、木炭、左官、刀匠、表具、塗り師、紋章、たこ絵などの職人ら。テーマは
「心を込めて製作を」。
今回初出品の登別市の千葉栄さん(75)は曲げわっぱを出品する。宮城県石巻市出身で
16歳の時弟子入り。5年間修行して独立し、店を持ったが、プラスチック製品などに取って
代わり需要が激減、店をたたみ室蘭に移転して鉄鋼会社に勤めた。退職後に趣味で再び
作り始めた。
何年たっても狂いの少ない道内産赤エゾを材料に、せいろやふるいなどを作る。一切金具を
使わず、つなぎはサクラの皮を使用。木の香りや曲線、木目が美しい上、「せいろで炊くと味が
違う」と、贈った知人らに喜ばれている。
仏像彫刻は室蘭市の今泉繁治さん(77)が製作。平成8年から2年ほど学んで同9年に開かれた
室蘭での名匠展に賛助出品し、手わざ展にも出品している。
全高約80センチの十一面千手観音は半年以上かけた大作で、胴体部分を手直し。もうひとつは
曲線美のきれいなえびすと大黒。ともにヒバ材を使用した。若いころから帆船作りなどを楽しみ、
器用さとうまさは折り紙付き。40種以上ののみを駆使して作り上げる。
表具の大澤さん、鋳物の宮崎さんなど親子二代の作品競演も見られる。もの作りをテーマに
室蘭手わざが講師で訪れている室蘭・武揚小の子供たちの手わざ教室作品展も同時開催する。
大澤代表は「メンバーが丹精込めた作品を見てください」と話している。販売コーナーもある。
入場無料。18日まで。
【写真=「今はSL製作も面白い」ともの作りを楽しむ今泉さん】
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/02/03/20080203m1.jpg 室蘭民報
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